NHKが8月30日、「ジャニーズ事務所・特別チームの調査報告書についてのコメント」のプレスリリースを公表した。

《ジャニーズ事務所の「外部専門家による再発防止特別チーム」が調査報告書で、ジャニ―喜多川氏による性加害について「マスメディアが正面から取りあげてこなかった」などと指摘していることを重く受け止めています》とつづり、ジャニーズ事務所に対しては《被害者救済と再発防止に取り組むよう要望》するとしている。

 ジャニーズ事務所の問題については、8月29日に「再発防止特別チーム」が会見を開き、具体的な性被害の実態が明らかになった。それを受け、NHKだけでなく、民放テレビ各局も見解を発表している。

「ジャニーズ事務所とメディアの関係が、あらためて浮き彫りにされたわけですが、なかでも公共放送であるNHKの責任は、とくに重いといえるでしょう。スポンサーがつき、視聴率が重視される民放に対し、NHKは国民から徴収している受信料で運営されているのですから」(芸能記者)

 SNSにおいても、NHKに対する批判は飛びぬけて多い状況だ。

《ジャニ事務所の問題で、わたしの中ではスポンサーありきの民放よりNHKの方が断然罪が重いと思うんだよね。何のために税金で公共放送してるんだろ、ってなる。忖度するくらいなら、歌番組もドラマもNHKにはいらない。その分、公平な報道に特化してくれればいいのに》

《ジャニーズ問題の件で民放各社が後手を踏むのは100歩譲って、まだ理解できる部分はある。スポンサーが関係してきたりもあるだろうし。ただ、NHKはあかんやろが。お前らのスポンサーは国民やぞ? 寝ぼけんのも大概にせいよ。と思う次第であります》

 現在放送中のNHK大河ドラマ『どうする家康』の主演は、ジャニーズ事務所所属の松本潤。ほかにも信長役には岡田准一、さらに「なにわ男子」の長尾謙杜が出演しており、今後、ジャニーズJr.の作間龍斗が豊臣秀頼役で出演する。『ザ少年倶楽部』といった、ほぼジャニーズJr.のための番組もある。

 そんなジャニーズとNHKの“蜜月関係”のなかで、注目を集めているのが、年末の『NHK紅白歌合戦』だ。

「紅白に“ジャニーズ枠”が存在するのは周知の事実です。2008年までは2枠だったのが、2009年からは4枠に増え、近年は5〜6枠になっています。2022年は、KinKi Kids、関ジャニ∞、King&Prince、SixTONES、Snow Man、なにわ男子の6組が出場しました。また、司会も長年、ジャニーズ事務所の所属タレントが務めています。2006年以降、コロナ禍だった2020年と2021年を除き、中居正広さんや嵐のメンバーが司会を担当。2022年は櫻井翔さんが『スペシャルナビゲーター』の肩書で司会を務めました」(同前)

 SNSには

《この問題を機に紅白歌合戦は脱ジャニーズに舵を切れば良い。日本のエンタメが海外にも負けないくらい豊かに広がってく気がする》

《ジャニーズ事務所が事件を落着させない限りは、TV等で所属メンバーを使いづらくなるのは間違いないだろう。今年のNHK紅白歌合戦は正念場だと思う》

 などの意見が。近年は「不要論」まで出ている『紅白』だが、まさに崖っぷちといったところか。