28年連続「埼玉県で最も平均年齢が若いまち」戸田市 荒川を渡れば東京、若い層が集まる街の魅力とは?
荒川を境に東京都と隣接する埼玉県戸田市は、水と緑にあふれたまち。戸田市の中心・戸田駅からJR埼京線で新宿駅まで直通で約25分という交通アクセスの良さもあり、埼玉県で「最も平均年齢が若い街」として発展しています。今回は、豊かな自然と都心への好アクセスに恵まれ、若いファミリー層に人気の戸田市の住宅事情について紹介します。
荒川の河川敷など豊かな自然が身近に JR埼京線の開業とともに街が大きく発展
戸田市は埼玉県の南東部に位置し、総面積は18.19平方キロメートル。荒川の河川敷など豊かな自然を抱き、東は川口市、西は朝霞市と和光市、南は荒川を隔てて東京都板橋区、北はさいたま市と蕨市に接しています。新しい地層である沖積層が中心で、ほぼ平たんな地勢となっています。
かつては、荒川を渡河する「戸田の渡し」で知られる中山道(今の国道17号)が通る交通の要衝として発展。現在は、外環(東京外かく環状道路)やJR埼京線が通り、さらに交通網が充実した街となっています。
戸田市は、1964年に開催された東京オリンピックのボート競技会場となった戸田漕艇場や荒川、彩湖・道満グリーンパークがあることからも分かるように、水と緑に恵まれた場所です。東京都に隣接し、首都高速5号池袋線、首都高速埼玉大宮線、東京外かく環状道路が通る交通利便性の高さから、印刷業や物流業、食品加工業などの産業が発展。1985年に埼京線が開業し、戸田公園駅、戸田駅、北戸田駅を中心に街の市街化が進みました。
戸田市の市制がスタートしたのは1966年。当時の人口は5万5,110人でしたが、2023年6月1日時点の人口は14万2,131人です。50年あまりで人口が2.5倍と、大きく成長しています。
2023年1月1日時点の戸田市の平均年齢は42.0歳となっており、埼玉県の調査では県内で最も平均年齢が若くなっています。戸田市が1位となるのは、1995年から28年連続です。ちなみに、1位戸田市に次ぐ2位が和光市の42.6歳、3位が朝霞市の43.7歳です。
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【戸田市のデータ】
総面積…18.19平方キロメートル
人口…14万2,192人(2023年7月1日時点)
世帯数…6万8,988世帯 (2023年7月1日時点)
戸田市の魅力は交通利便性と生活利便性の高さ 日当たりや自然環境も評価
戸田市の魅力として挙げられるのは、交通利便性の高さです。JR埼京線は、池袋駅や新宿駅、渋谷駅へも直通アクセス。赤羽駅でJR高崎線やJR京浜東北線に乗り換えれば、東京駅方面へもスムーズにアクセスできます。東京都に隣接し、さいたま市よりも南側に位置する戸田市の大きな魅力です。
「2021年戸田市市民意識調査報告書」によれば、東京都に通勤・通学している人の割合は34.6%となっており、戸田市内の21.0%、さいたま市の3.9%を大きく上回ります。
生活利便性の高さや日当たりや自然環境も評価されています。同調査で、「日用品・食料品等の買い物の便利さ」について「非常に良い」とする人が27.5%、「やや良い」とする人が38.9%、「普通」とする人が24.3%。一方、「やや悪い」とする人は5.3%、「非常に悪い」とする人は2.5%で、ほとんどの人が、買い物に不自由していないようです。
JR埼京線戸田公園駅には、ショッピングセンターであるビーンズ戸田公園があり、スーパーのサミットや無印良品などの商業テナントが立地。戸田駅前には複合商業施設のT-FRONTEが、北戸田駅には大型商業施設イオンモール北戸田があります。2004年に開業したイオンモール北戸田には、約120もの店舗が入り、2,000台以上の駐車スペースも用意。家族そろっての買い物にも便利です。
戸田市市民意識調査報告書によると、「緑などの自然環境」(非常に良い13.8%)や「日当たりや風通しの良さ」(非常に良い21.2%)、「公園・広場等の利用のしやすさ」(非常に良い15.8%)と、自然や住環境も評価されています。「子育てのしやすさ」についても「そう思う」が31.8%、「どちらかというとそう思う」が43.0%と高い数値になっています。
戸田市に移転したきっかけとしては、「結婚」がトップで25.4%、次いで「住宅の購入」が24.6%。3位は「就職・転勤」の20.6%となっています。結婚や住宅取得をきっかけに戸田市に移転している人が多いことが分かります。
都心に近いのに自然がいっぱい 彩湖や戸田公園などが身近にあるのどかな暮らし
荒川河川敷が広がるなど豊かな自然が身近にあるのも、戸田市で暮らす魅力です。彩湖・道満グリーンパークは、荒川河川敷の調節池「彩湖」に沿ってきれいに整備された市営公園。豊かな自然があり、バーベキューやドッグラン、スポーツなどさまざまな楽しみ方ができるのが特徴で、年間100万人もの人が訪れます。
公園内のスポーツ施設は、野球場、ソフトボール場、テニスコート、サッカー場などが立地。ピクニック広場やバーベキュー広場も用意されています。また、観賞池があるほか、へら鮒や金魚の釣り場も。東京外環自動車道からのアクセスも良く、多くの家族連れでにぎわいます。
戸田公園は、日本最大規模の人工静水コースを備えた「戸田漕艇場」を1964年の東京オリンピックを契機に公園として整備をしたもの。東西約2,500メートル、南北約300メートルと細長く、2004年の「彩の国まごころ国体」のボート競技会場として使用されました。大学のボート部などの練習場として利用されているほか、ジョギングやウォーキングのコースとしても利用されています。
さらに戸田市内には、子どもたちが遊べる遊具のある公園が豊富にあります。市内の公園数は、2020年4月1日時点で159ヶ所。総面積は約114ヘクタールで、住民一人当たりの公園面積は埼玉県平均を大きく上回っています。身近に公園が豊富にあることは、戸田市が子育て層に支持されている理由の一つと言えるでしょう。
戸田公園駅にある戸田市立児童センターこどもの国は、児童と保護者を対象にした子ども向けの施設。1万平方メートルを超える敷地内には保育園や児童センターがあり、「森のゾーン」「丘のゾーン」「水のゾーン」「原っぱのゾーン」の4つのゾーンを設定。図書室やプレイルームなどもあり、子どもたちの健やかな成長を後押しします。
2015年には、上戸田地域交流センター「あいパル」が開業。図書館や多目的室、音楽室やホールなどが設けられています。「子どもから高齢者まで、誰もが利用しやすい施設」をコンセプトに、年間約20万人が利用。講座やイベントの開催も行われています。
続いて戸田市の住宅事情を見てみましょう。
工業・商業系の地域で大規模なマンション開発も 新築戸建ての分譲も活発
戸田市は、荒川に近い南側に工業地域や準工業地域が広がる一方で、内陸部は第一種住居地域などの住居系エリアが位置し、駅周辺は商業系地域となっています。工場や倉庫の跡地、駅前などの空き地は、主にマンション用地として活用。住居系エリアでは、新築戸建ての分譲が目立ちます。
新築マンション価格は上昇傾向にあり、3LDKタイプで5,000万円台が中心。都心へのアクセスの良さを考えると、手の届きやすい水準です。中古マンションストックは豊富にあり、売り出し件数も多くなっています。中には、戸数規模の大きい共用施設が充実した大規模マンションも。立地だけでなく、スケールもあわせて検討してみてはいかがでしょうか。
新築戸建ての分譲も一定数あり、駅徒歩圏では5,000万円台から6,000万円台が中心。バス便エリアであれば、4,000万円台の新築戸建てもあります。子育てファミリーなら戸建てとマンションを比較検討することをおすすめします。
次に、戸田市内の3つの駅の魅力について紹介します。
児童センターや総合病院がある快速停車駅の戸田公園駅 川口市の商業施設も身近に
戸田公園駅は、戸田市の中で最も東京寄りに位置します。戸田市の主要な鉄道路線であるJR埼京線の各駅停車に加え、快速の停車駅でもあります。また、戸田公園駅の近くには国道17号線も通っており、車での移動もスムーズ。ロードサイドには、ホームセンターなど多彩なお店が並んでいます。
戸田公園駅の魅力は、子どもから高齢者まで安心して暮らせる生活環境です。荒川に沿って戸田公園があるほか、子どもが遊べる戸田市立児童センターこどもの国が立地。戸田中央総合病院などの医療施設もあります。
買い物施設は、戸田公園駅周辺にスーパーやドラッグストアなどが点在するほか、川口市にも近いためララガーデン川口やアリオ川口なども生活圏です。車での移動はもちろん、地勢がフラットなので自転車の移動もスムーズ。家族そろっての買い物にも便利なロケーションです。
戸田公園駅は、中古マンションストックが豊富です。3LDKタイプが4,000万円台の価格帯で十分検討可能。3,000万円台で売り出されている住戸もあります。新築戸建ての分譲も豊富ですが、バス便エリアなど駅距離のある立地が目立ちます。立地重視で考えるなら中古マンションを中心に検討することをおすすめします。
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戸田駅には複合商業施設やスポーツセンターが立地 土地区画整理事業が進行中
続いて紹介するのは、戸田駅です。
戸田市内に3つあるJR埼京線駅の真ん中に位置しますが、北東部は蕨市に近接しています。戸田駅は整った駅前街区が特徴で、スーパーや家電量販店、医療施設などが入る複合商業施設T-FRONTEが立地。ロードサイドにもヤオコー戸田駅前店など多彩なお店が並びます。また、戸田市民のスポーツ活動のための施設である戸田市スポーツセンターが立地。子どもや大人向けのスポーツ教室も行われています。
戸田市では土地区画整理事業が5地区で完了し、現在も2地区で進められています。施行中の新曽第一土地区画整理事業と新曽第二土地区画整理事業は、戸田駅の近くのエリア。未利用地もあり、今後の街の発展が期待できます。土地区画整理地域の中には、大規模マンションの分譲も過去にありました。
中古マンションの流通は限られており、新築戸建ての流通が中心。駅徒歩圏であれば5,000万円台から6,000万円台で売り出されています。未活用の土地もまだ残されており、新築マンションの分譲も将来ありそうです。新築にこだわるなら、戸田駅は候補の一つとして検討すると良いでしょう。
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イオンモール北戸田など商業施設充実 戸田東ICも近く車移動に便利な北戸田駅
最後は北戸田駅です。戸田公園駅、戸田駅と比べると東京からは離れますが、東京外環自動車道の戸田東インターチェンジが近くにあり、車アクセスは良好です。
彩湖・道満グリーンパークへもアクセスしやすいなど、周辺に憩いのスポットが充実しています。イオンスタイル北戸田をはじめファッション、飲食、サービスなどの多彩なお店が入るイオンモール北戸田もあり、週末の買い物も便利。ジョイフーズ 北戸田駅前店やオーケー北戸田店もあるなど、生活関連施設が充実しています。戸田駅と同じように北戸田駅周辺も未利用地があり、街の今後の発展も期待できそうです。
北戸田駅の中古マンションは、築年数や立地により5,000万円台のものから2,000万円台まで幅広い価格帯の物件が流通しています。一方、戸田市内の新築戸建ての分譲は少なく、さいたま市や蕨市といった隣接する市の供給が目立ちます。駅徒歩圏の価格帯は、5,000万円台から6,000万円台が中心となっています。
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都心アクセスが良好で自然環境にも恵まれ、生活利便性の高い戸田市ですが、水害リスクは留意したいポイントです。万が一荒川が氾濫した場合、市内全域に浸水リスクがあります。降雨による内水ハザードマップも用意されているので、確認しておきましょう。
子育て層の共働き比率が高まる中、交通利便性が高く子育てがしやすい戸田市の住宅は魅力的と言えます。同じ埼玉県内でも大宮駅と結ばれるJR京浜東北線と比べ、JR埼京線は歴史も浅く、これからさらに便利に発展する可能性も期待できます。戸田市は、子育てと仕事の両立を目指す家族におすすめしたい街です。
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