フランス料理のシェフから家政婦に転身し、気軽でおいしい家庭料理レシピが大人気のタサン志麻さん。

そんな志麻さんのレシピには、いつもの料理が簡単においしくなる工夫が満載! 今回のレッスンテーマは、ガツンとおいしい「薬味みそカツ」です。

【写真】豆腐ペーストのつめ方にもポイントが

志麻さんの「薬味みそカツ」。揚げ時間短めでもカリッとおいしい

 

暑いけれど夏に食べたくなる揚げ物。ここでは、薄切り肉なのに満足感たっぷりの「薬味みそカツ」のレシピとコツを志麻さんに教えてもらいました。

<ポイント1>揚げ物は少ない油でOK

油を使う量が多かったり、処理が面倒だったりで敬遠しがちな揚げ物ですが、“揚げ焼き”にすれば、そんな問題を解決することができますよ。

たいていの揚げ物はソテーと同じ程度でOK。衣に油がまんべんなく当たってさえいれば、おいしそうな揚げ色がちゃんとつくので大丈夫。

<ポイント2>しっかり揚げ色がついてからひっくり返す

 

きれいに揚げる基本は、いじりすぎないこと! いじるたびに油の温度が不安定になり、何回も低温になることでベチャッとして、揚げ色もうまくつきません。あわてず、しっかり揚げ色がついてからひっくり返して。

<ポイント3>豆腐はなにかと使えます

みその味によって、砂糖の量は加減して。豆腐ペーストが残ったら、焼いた肉につけるなどソースとして使うのがおすすめです。

●薬味みそカツ

【材料(4人分)】

豚ロース薄切り肉 16枚
塩、コショウ 各少し
豆腐(木綿) 1丁(400g)
A[ショウガ(みじん切り)1かけ 青ジソ(千切り)5枚 万能ネギ(小口切り)5本 みそ大さじ3 砂糖大さじ1]
小麦粉 適量
溶き卵 2個分
パン粉、サラダ油 各適量

【つくり方】

(1) 豆腐はペーパータオルで包んで倍量(800g程度)の重しをし、厚さが2/3になるまで水きりする。Aを加えて混ぜる。

(2) 豚肉は軽く塩、コショウで下味をつける。小麦粉を両面に軽くはたき、(1)を肉の全面に1cm厚さにのばしてはさむ。計8個つくる。

(3) (2)の表面にさらに小麦粉をはたき、溶き卵、パン粉の順に衣をつける。

(4) フライパンの底面に広がる程度のサラダ油を入れ、中火で熱する。(3)を並べ、両面が色づくまで揚げ焼きにする。油がたりなくなったら、少しずつたす。

【ポイント】

豆腐ペーストは、大量にはさむと揚げている途中で漏れるので、1cm厚さまでにする。

計量単位は1カップ=200ml、大さじ1=15ml、小さじ1=5ml、1合=180mlです

『志麻さんのベストレシピ 料理のきほん編』では、「これだけは覚えておいてほしい」という志麻流“おいしい”をつくる20のルールを紹介しています。

また、現在発売中の『à table SHIMA vol.04 春号』(扶桑社刊)では、タサン家のデイリーごはんレシピをたっぷり掲載。定番料理やフランス人も大好きなジャガイモレシピ、新タマネギやアスパラを使った春レシピなど、楽しい特集が盛りだくさんです。