ラジオNIKKEI賞に出走予定のアイスグリーン(c)netkeiba.com

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 本記事ではnetkeibaオリジナルAIが推奨する本命候補3頭を特筆すべき過去の傾向とともにご紹介します。

 今週の重賞競走は日曜日にラジオNIKKEI賞(GIII)とCBC賞(GIII)が行われます。その中から福島競馬場で行われるラジオNIKKEI賞を取り上げます。まずは過去の傾向から。

 過去10年のラジオNIKKEI賞における前走クラス別成績を見ると、オープン以上のレースから参戦してきた馬が7勝2着6回3着5回と良績を残しています。一方で条件クラスから出走してきた馬は3勝2着4回3着5回と今ひとつの結果となっています。この結果から考察するに前走でオープン特別や重賞レースの流れを経験している事が好走するための重要な要素と言えるかもしれません。

 続いては人気別の成績です。過去10年のラジオNIKKEI賞で1~3番人気は、勝率20%、複勝率30%となっていますが、これは2022年のJRAで開催された全レースの1番~3番人気の成績を下回っていますので、ラジオNIKKEI賞における人気馬の信頼度はそれほど高くないと言えるかもしれません。また、過去10年のラジオNIKKEI賞では毎年1頭は7番人気以下の馬が3着以内に入っていますので、一筋縄ではいかない一戦とも言えます。小回りの福島でハンデ戦、それに加え非根幹距離の芝1800mで行われる事が波乱傾向を強めている要因と言えるのではないでしょうか。

 そんな難解な今週のラジオNIKKEI賞で、AIから導き出された月曜日時点での本命候補3頭をご紹介します。

◆今回の条件に高い適性を感じる本命候補たち

アイスグリーン

 これまで6戦して2勝2着1回の成績。今回と同じく小回りの小倉で2勝を挙げています。小倉での2勝の内のひとつが、3走前のあすなろ賞(1勝クラス)。21年のラジオNIKKEI賞で11番人気ながら2着に好走したワールドリバイバルもあすなろ賞を勝った実績がありました。小倉と福島はともに小回りコースですし、ラジオNIKKEI賞が行われる舞台にも高い適性があると言えるかもしれません。

 前走の白百合S(L)では2着に敗れていますが、これまで良績を残していない瞬発力が求められる条件であった事に加え、直線では外から寄られる不利があっての結果。それでも崩れずに走れているのが本馬の能力の高さでしょう。今回は重賞でメンバーレベルは上がりますが、高い適性を感じさせる小回りコースならばチャンスがあってもいいはずです。

ウヴァロヴァイト

 これまで重賞での勝利実績はありませんが、新馬戦では阪神JF(GI)3着馬のドゥアイズと僅差の競馬をしていますので、その比較から能力は重賞でも十分に通用するレベルにあるはずです。前走のスイートピーS(L)でオープン初勝利を挙げて勢いに乗っているのはプラスでしょう。

 今回、前走に引き続き芝1800mへの出走となりますが、本馬の父サトノクラウンの産駒はこの距離を得意としており複勝回収率は優秀な数値を記録しています。高い適性を感じる距離での重賞ならば初タイトル獲得のチャンスが大いにあるのではないでしょうか。

シーウィザード

 22年7月の函館での新馬戦でデビューし1着。2戦目の新潟2歳S(GIII)で3着、3戦目の芙蓉S(OP)で1着。2歳時から重賞でも好走するなど早くから素質の高さを見せていました。

 近走は結果を残せていませんが、前走のニュージーランドT(GII)は中山芝1600mで不利と言われる大外枠(8枠16番)で参考外ですし、2走前のスプリングS(GII)や3走前の京成杯(GIII)や4走前のホープフルS(GI)は強敵相手だったと考えれば致し方ない結果と言えます。また、近2走は後方からの競馬となっていますが、元々は先行力を活かした競馬で良績を残していますので、福島開幕週で前が有利になりやすい馬場コンディションもプラスに働くはずですし、ローカルのGIIIならばガラリと変わる可能性もありそうです。