半兄にレッドジェネシスを持つ馬ルージュスエルテ(撮影:竹之内元)

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 先週の東京では白毛一族のアマンテビアンコがデビュー勝ちを決め、ゴールの瞬間に拍手が沸き起こるなど盛り上がりを見せた。話題だけではなく、ダート路線での飛躍が楽しみな存在だ。今週も各厩舎の血統馬がスタンバイ。例年、3回東京4週目に組まれる芝1800mのメイクデビューと言えば一昨年の勝ち馬ジオグリフが皐月賞馬に輝き、同3着のアスクビクターモアが菊花賞を制している。今年も注目の一戦だ。

【6月24日(土) 東京芝1800m】

◆ルージュスエルテ(牝、父ハーツクライ、母リュズキナ、美浦・国枝栄厩舎)

 半兄にレッドジェネシス(京都新聞杯)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで6F84.2-65.6-49.9-35.1-22.0-10.7の超抜時計。ゴーサインが出ると鋭い反応で加速した。「女馬で気がいい。そんなに大きくないけど、この時期にしては体力的にも十分。気持ちのコントロールも利いているし、この距離から使ってみます」と国枝栄調教師。鞍上は菅原明良騎手が予定されている。

◆ロジルーラー(牡、父ルーラーシップ、母シェリール、美浦・稲垣幸雄厩舎)

 半兄にムスカテール(目黒記念)、全兄にグロンディオーズ(ダイヤモンドS)がおり、現3歳の半兄タイセイクラージュはデビュー勝ちを飾っている。先週の追い切りはウッドチップコースで6F84.5-67.6-52.2-37.3-24.0-11.4をマークした。兄姉がコンスタントに勝ち上がっており、この馬も素質は高い。鞍上は戸崎圭太騎手が予定されている。

◆デンティベス(牡、父モーリス、母ロゼリーナ、美浦・田村康仁厩舎)

 祖母がローズバド(重賞2勝、GI・2着3回)。伯父にローズキングダム(GI・2勝=朝日杯FS、ジャパンC)、いとこにスタニングローズ(秋華賞)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで6F84.0-67.0-51.6-37.2-23.9-11.7をマークした。「ゲート試験に受かってからは牧場で乗り込み、ずいぶんと馬体がパンプアップした。しっかりと負荷をかけることができているし、持久力がありそうです」と田村康仁調教師。鞍上は津村明秀騎手が予定されている。

【6月24日(土) 東京芝1400m】

◆アスコリピチェーノ(牝、父ダイワメジャー、母アスコルティ、美浦・黒岩陽一厩舎)

 叔母にタッチングスピーチ(ローズS)、叔父にサトノルークス(菊花賞2着)、いとこにキングズレイン(ホープフルS3着)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで6F82.4-66.6-51.5-37.1-23.6-11.4をマークした。「はじめのうちは気負い過ぎる面があったけど、だいぶメリハリがつくようになってきた。持っているポテンシャルは高いと思う。前向きさがあるので、まずは1400mから使っていきます」と黒岩陽一調教師。鞍上はC.ルメール騎手が予定されている。

◆レッドセニョール(牡、父リアルインパクト、母ポルケテスエーニョ、美浦・鹿戸雄一厩舎)

 叔母にミスエルテ(ファンタジーS)がいる。先週の追い切りはウッドチップコースで6F86.0-69.0-53.1-38.1-23.9-11.4をマークした。「しっかりと併せ馬で追えたし、雰囲気はいい。ひと追い毎に良くなっているし、初戦から動けそうです」と鹿戸雄一調教師。鞍上は三浦皇成騎手が予定されている。

【6月25日(日) 東京芝1600m】

◆エレクトリックブギ(牡、父ブリックスアンドモルタル、母カイザーバル、美浦・鹿戸雄一厩舎)

 祖母がダンスインザムード(GI・2勝=桜花賞、ヴィクトリアマイル)。母は秋華賞3着など活躍した。伯母にはダンスファンタジア(フェアリーS)がいる。「牡馬にしては細身。もう少し幅が出てきてほしいところだけど、走ることに対しては一生懸命なタイプです」と鹿戸雄一調教師。鞍上は三浦皇成騎手が予定されている。

(取材・文:竹之内元)