慣れれば10数秒で結べて一瞬で解ける! ロープを引っ張ったまま固定する方法
<不自由を自由にする野営スタイル>
こんにちは、「不自由は自由だ!」をモットーに、不便がいっぱいな自然の中でいかに快適に過ごせるかを考え、キャンプをしているRYUです。
さて、今回は私が長年「こんなロープワークあったらいいな」と思っていた結び方を最近見つけたので、それを紹介したいと思います。
どんなロープワークかというと、立木や幕から引っ張ってきたロープを“テンションをかけた状態のまま固定させられる”結び方です。
以前紹介した、滑車の力を利用して通常の3倍くらいの力で引っ張って固定できるトラッカーズヒッチというロープワークはあるのですが、トラッカーズヒッチほどテンションをかける必要なく、もっと簡易に固定しておきたい時ってあるんですよね。例えばタープの仮止めや木と木の間に簡易にロープを張って何かを吊るしたい時など。そんな時に使える、手軽に固定できて簡単に解ける、そんなロープワークです。
マスターすればわずかな時間でできる簡単な固定方法を今回は紹介していきます。
■3ステップで簡単にできる結び方
今回の結び方は実に簡単で、ロープを木に回し、引き解け結びで留めるだけ。
覚えておけば、さまざまなシーンで活用できるので、ぜひ挑戦してみてください。
【ステップ1】固定したいところにロープを回す
左から立木に引っかけ右手前方向に引っ張ってきます。
立木が太すぎると少しやりにくいので、直径5cmくらいまでがちょうどいい太さです。ペグに固定するのはやりやすいと思います。
【ステップ2】木にロープを回してテンションをかける
まず、タープや幕から伸ばしてきたロープを立ち木に時計回りに巻きます。1周巻いたら、引っ張ってきたロープの上から下に通し、固定する立木方向へ引っ張ります。その後、奥に回し、反時計回りで1周させます。
▲引っ張ってきたロープをテンションがかかっている左のロープの上に交差させます
▲交差させたロープは下を潜らせ、立木の奥へ引っ張る
▲このように強く奥へ引っ張ればテンションがかかります
▲立木を1周させ左方向から手前へと引っ張ってくる
これでテンションを調整します。
ここまでで、引っ張る作業は完了で、あとは留めるだけ。
【ステップ3】引き解け結びを2つ作って固定する
最後に留めの作業が2回ありますが、これも簡単に行えます。
▲引っ張ってきたロープを上から右下方向に交差させる
▲潜らせたロープの先を輪っかして、下から通して引き解け結びを作ります
▲形を斉えて、一旦固定する
この段階だと、ほどけやすいので、もうひとつ引き解けを作り、最初に作った引き解けの輪っかの中に通していきます。
▲もうひとつ輪っかを作ります
▲作った輪っかを初めに作った引き解け結びの輪っかの中に通していきます。通す際は輪っかの左側のロープを上方向に引くと締まります
▲輪っかの左側を引っ張りながら、結び目を立木方向へ押し込んでいくと形が決まり、ロープが締まります
これで完成です。結び方はとても簡単で慣れれば10〜15秒くらいで完成します。
【ステップ4】ロープを引っ張るだけで、簡単にほどける
このロープワークは、テンションを張ったロープを簡単に固定できるだけではなく、一瞬で解くことができるところもポイント。
以下のように、垂れているロープの端を引っ張るだけで簡単にほどけます。
▲右下方向に垂れているロープを下方向に引っ張ります。作業としてはたったこれだけです
▲さらに引っ張り
▲輪っかをなくすと簡単に解けます
本当に一瞬で解けますので、これが気に入ってます。
※ ※ ※
いかがでしたでしょうか?
簡単でものの10数秒でできてしまうロープ固定方法。引き解け結びを2回行うだけで簡単に固定できて、ほどくのも一瞬!
ロープの先端を持ってくる作業が1回しかないので、長いロープを使っている時も簡単に固定可能! これから私も多用していくつもりです!
>> 連載
(文・写真/RYU)
RYU/「不自由は自由だ!」をモットーに、年間数十泊の野営を行っている。 経験、スタイルを問わず、少しでも参考になる情報を発信して行きたいと思います。Instsgramアカウント:@ryu chikazawa、YouTubeアカウント:Ryu outdoor ch #不自由は自由だ #アウトドアをこじ開けよう「初代 @sotoshiru アンバサダー」「@tobuy_official インフルエンサー」
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