24日午前の債券市場で、先物中心限月6月限は小反発した。前日の米国市場で長期債相場の下落(長期金利の上昇)に一服感が出た。米債務上限問題を巡る不透明感が円債相場の下支え要因となるなか、日銀がこの日通告した定例の国債買い入れオペは、4本ともオファー額が前回から据え置かれ、需給面での安心感をもたらした。

 米国市場では、米連邦準備制度理事会(FRB)高官によるタカ派的な発言を受け、次回のFOMCで利上げが決まるとの見方がやや強まった。一方、米国の債務上限引き上げを巡る交渉に進展がみられず、投資家のリスク許容度を下向かせた。安全資産と位置付けられる国債への買い需要が高まり、長期金利の上昇が一服した。

 国内では日銀が「残存期間1年超3年以下」(オファー額4250億円)、「同3年超5年以下」(同5000億円)、「同5年超10年以下」(同5750億円)、「同10年超25年以下」(同2000億円)を対象とした国債買い入れオペを通告した。オファー額はいずれも前回と同額だった。

 先物6月限は前営業日比1銭高の148円69銭で午前の取引を終えた。現物債市場で、新発10年債の取引はまだ成立していない。

出所:MINKABU PRESS