フランス料理のシェフから家政婦に転身し、気軽でおいしい家庭料理レシピが大人気のタサン志麻さん。

そんな志麻さんのレシピには、いつもの料理が簡単においしくなる工夫が満載! 今回のレッスンテーマは「ハヤシライス」です。

志麻さんの「ハヤシライス」はタマネギも主役!

子どもも喜ぶ「ハヤシライス」。「ハヤシライスはタマネギも主役なんです」と話す志麻さんに、おいしいハヤシライスをつくるコツを教えてもらいました。

<ポイント1>タマネギは繊維を断ち切る方向に切る

野菜の“繊維”を意識すると、料理の味わいに大きな変化が生まれます。タマネギは、それがとくにわかりやすい食材。

多くの料理では繊維に沿って切りますが、試しに繊維を断ち切る向きで切ってみてください。きっと、変化に驚くはず。繊維を断ち切るとシャキシャキとして、タマネギの存在をより感じられます。

「繊維を断ち切ると存在感が出る」「繊維に沿うとスルッとなじむ」と覚えておくといいですね。

<ポイント2>タマネギは焼きつけるように炒める

タマネギは焼き目をしっかりつけたいので、あまりいじらず、焼きつけるように炒める。

<ポイント3>タマネギとマッシュルームは別炒めに

タマネギとマッシュルームを一緒に炒めると、蒸れて香ばしさが失われるので、別炒めに。

●ハヤシライス

【材料(4人分)】

牛こま切れ肉 500g
タマネギ 1個
マッシュルーム 小1パック(150g)
サラダ油 大さじ3〜
塩 ひとつまみ
コショウ 少し
A[トマト缶(カット状)1缶(400g) 固形コンソメスープの素1個 水1カップ]
トマトケチャップ、中濃ソース 各大さじ4〜
ご飯 適量

【つくり方】

(1) タマネギは繊維を断ち切る向きで7〜8mm幅に切る。マッシュルームも7〜8mm幅に切る。

(2) フライパンにサラダ油大さじ2をひいて熱する。(1)のタマネギを入れ、中火で焼きつけるように炒める。焼き目がついたら、ザルに上げる。

(3) 同じフライパンにサラダ油大さじ1をたして熱し、(1)のマッシュルームを中火でしんなりするまで炒める。油分がたりないようならサラダ油を少したし、牛肉(大きければ食べやすく切る)を加える。塩を加えてコショウをふり、焼きつけるように炒める。焼き目がついたら、(2)を戻し入れる。

(4) (3)にAを加え、強火にかける。煮立ったらアクを取り、常に水面がポコポコ動いている程度の火加減を保ちながら、フタをして20分煮込み、ケチャップと中濃ソースで味をととのえる。器にご飯とともに盛る。

 

【ポイント】

水を加えるときは、あいたトマト缶を使って。底に残っているトマトもムダなく加えられます。

計量単位は1カップ=200ml、大さじ1=15ml、小さじ1=5ml、1合=180mlです

 

『志麻さんのベストレシピ 料理のきほん編』では、「これだけは覚えておいてほしい」という志麻流“おいしい”をつくる20のルールを紹介しています。

また、現在発売中の『à table SHIMA vol.04 春号』(扶桑社刊)では、タサン家のデイリーごはんレシピをたっぷり掲載。定番料理やフランス人も大好きなジャガイモレシピ、新タマネギやアスパラを使った春レシピなど、楽しい特集が盛りだくさんです。