旨い肉を仲間とシェアしながらナチュールを飲む…そんな至福のひとときを演出してくれる、目黒のビストロ『セラフェ』。

火入れにこだわった熟成肉や、艶やかな“生肉タルタル”などを楽しめるコースが、肉好きの大人たちを魅了している。


肉好きたちの胃袋を刺激する、オープンキッチンから届く臨場感

外からでも賑やかさが伝わる店内。シェフの齊田さんが好きなオレンジを基調とし、壁にはワインの生産者のサインが書かれている


お喋りに混じって、時おりジュ〜という焼き音が聞こえる。

肉好きの大人たちならば、必ずやこの音で欲望が加速するだろう。



45〜60日熟成させた骨付き肉を切り出す齊田さん。基本フレッシュで仕入れ、納得するまで熟成させる(仕入れ先によっては追熟)


厨房に立つのはフランスで11年経験を積んだ齊田 武さん。

世界中の肉好きをときめかせる『ル・セヴェロ』や『ユーゴ・デノワイエ』でフランス式の熟成と火入れを学び、2018年にこの店を開いた。

その火入れの最大の個性といえば、鉄のフライパンで焼くこと。

鉄分を含む赤身との相乗効果が抜群で、牛自身の脂で焼き切るから熟成肉が芳醇さを増す。

フライパンとの接着面に寸分の邪魔も入らぬように、骨付きの塊肉をフラットに切り出し、塩も振らずに焼く。

赤茶の焼き色の肉を噛むと、薪や炭と違い牛だけの凝縮した香りが鼻を抜ける。


「この肉のためだけに集まりたい」大人がそう思えるひと皿がある


「シェフの厳選肉コース」(11,000円)として、下の「生肉タルタル」や、写真のフライパンで焼く「本日の厳選肉」を提供する。

写真はともに2人前。




「生肉タルタル」は、この店のスペシャリテのひとつ。

常陸牛の内モモをタルタルのベーシックな材料と混ぜ、乳化直前でとめているのがポイント。


ナチュラルな肉にはナチュラルなワインを


岩手の田村牧場をはじめとするいい餌を食べナチュラルに育った牛だからこそ香り高く、同じくナチュラルなワインを飲めば完璧なゴール。

それもシェフの思い入れのある造り手なら一層はまる。




「自分はワインが飲めないと思ってフランスに行ったら、これは1本飲んじゃった。酸化防止剤や農薬を何も使ってなかったからなんですね」とシェフがワインを好きになるきっかけになったのがローヌの「ラングロール」。

トラベルセ2020(価格は変動あり)。



気づけば流れるのはディスコサウンド。

旨い肉とワインが揃う目黒の夜は、みなで飲み過ぎるくらいが幸せだ。


編集部は見た!『セラフェ』にいるのはこんな大人たち


欧州に行き慣れているであろう30代の女性グループが。

外資系企業やマスコミで働き、外食での贅沢は問わない。ビュッフェや“ヌン活”には興味がなく、適当に食べるくらいなら自炊。

ワインはナチュール以外ほぼ飲まない。


■店舗概要
店名:セラフェ
住所:目黒区下目黒1-3-4 ベルグリーン目黒 B1F
TEL:03-6420-0270
営業時間:ランチ 12:00〜(L.O.13:00)
     ディナー 18:00〜(L.O.22:00)
定休日:日曜、祝日、月曜のランチ
席数:カウンター6席、テーブル22席


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※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。