カナダの決定は日本にも影響を与えるのでしょうか?

ドイツ政府の決定にさっそくカナダも反応

 カナダのアニタ・アナンド国防大臣は2023年1月26日、ウクライナ向けに自軍の「レオパルト2」戦車4両を供与すると発表しました。

 説明によるとカナダは車両だけでなく弾薬やスペアパーツも一緒に提供するほか、ウクライナ兵に対する「レオパルト2」戦車の教育訓練についても第三国で行う用意があり、そのためのカナダ軍将兵の派遣も実施すると明言しています。


カナダ陸軍のレオパルト2A4戦車(画像:カナダ軍)。

「レオパルト2」戦車はドイツが開発した主力戦車(MBT)で、120mm滑腔砲を備え、複合装甲を装備し、1500馬力の高出力ディーゼルエンジンを搭載した、攻・防・走の三要素に秀でた高性能戦車です。

 ドイツやカナダ以外に、ポーランドやギリシャ、トルコ、フィンランド、スペインなどヨーロッパ約15か国で採用されており、かねてよりポーランドやフィンランドなどがウクライナへ同戦車の再供与を承認するようドイツに働きかけており、去る25日にはドイツ政府が自軍の「レオパルト2」戦車供与とともに他国のものについても承認すると決断していました。

 今回のカナダ政府の決定はそれを受けたものです。なお、カナダ軍は2022年現在、レオパルト2戦車を約80両装備しており、そのうち約20両が高性能な後期型「レオパルト2A6」、残り60両が初期型「レオパルト2A4」です。