by ⛧Homikator⛧

Valve開発の「Half-Life 2」は2004年に発表されたファーストパーソン・シューティングゲーム(FPS)で、Valveが5年かけて開発したゲームエンジン「Source Engine」を使った美しいグラフィックと物理現象のリアルな再現ぶりで大きく話題になりました。そんなHalf-Life 2には非常にリアルな死体が登場するのですが、この死体に実際の死体の顔が使われていたことが判明しました。

Half-Life 2 Fans Discover That Corpse Model Was Ripped From Real Medical Book

https://www.thegamer.com/half-life-2-fans-discover-that-corpse-model-was-ripped-from-real-medical-book/

Fans Discover Half-Life 2 Corpse Has Actual Dead Human’s Face

https://kotaku.com/half-life-2-creepy-corpse01-mdl-face-dead-guy-explained-1849925387

Half-Life 2は、人類が「コンバイン」という勢力に支配された世界が舞台で、MIT大学院卒のエリート物理学者が謎の男・G-MANの指示に従いながら、バールを片手に世界を救うという内容です。世界はコンバインの支配と監視によって荒廃しており、街中で死体を見かけることも少なくありません。



死体の元ネタが発覚したのは、オンライン掲示板サイトのRedditのグロテスクな写真や映像ばかり投稿されるサブレディットのr/eyeblechで、「法医学の教科書に載っていたヤバイ写真数枚」というコメントともに投稿された写真がきっかけでした。

そして、Redditに投稿されたうちの1枚に「これはHalf-Life 2の死体の顔にそっくりだ」というコメントが付き、ユーザーによって検証が行われた結果、元の写真の右目部分を左目にコピーしただけでそのまま使われている可能性が非常に高いことがわかりました。

その後、Valve製ゲームに関するさまざまな情報をまとめるRichter Overtimeが事の詳細を解説する以下のムービーを公開し、この事実が広く知れ渡りました。

The burnt corpse from GMod is a real body - YouTube

そもそもグロテスクな死体のグラフィックはHalf-Life 2のベータ版から使われているとのこと。Half-Life 2は2003年にベータ版のソースコードが流出したことがあり、その結果Valveはストーリーや設定の一部をオミットし、ゲーム内のステージやギミックを大きく変更せざるを得なくなりました。わずか1年でほぼ全編を作り直すこととなりましたが、さすがにグラフィックもまるごと更新することはできず、製品版で使われているグラフィックの多くはベータ版から引き続き使われているそうです。ベータ版は製品版よりももっと暗く陰うつな内容だったとされており、グロテスクすぎる死体表現もそのベータ版の内容が色濃く残っているからだと考えられます。

この死体のグラフィックはHalf-Life 2だけではなく、Half-Life 2のモデルとSource Engineを使った物理サンドボックスゲーム「Garry's Mod」にも使われています。このGarry's Modは2006年にリリースされたゲームですが、記事作成時点でも人気の高いゲームで、記事作成時点ですでに死体のグラフィックを別のグラフィックに置き換えるMODが登場しています。

Steamワークショップ::Removed Real Corpse from Hobo Texture

https://steamcommunity.com/sharedfiles/filedetails/?id=2904263126



ゲーム関連ニュースサイトのKotakuは、死体のグラフィックの件についてValveにその出自と将来的にパッチで修正する計画があるかどうかを尋ねましたが、記事作成時点では返答を得られていないとのことです。