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 本日25日が千秋楽となる大相撲9月場所。横綱・照ノ富士の故障休場(10日目)、大関・正代(9日目)、御嶽海(11日目/来場所関脇転落)の負け越しと上位陣にアクシデントが相次いだ場所だった。

 ふがいない上位陣にファンがため息をつく一方、土俵外でひんしゅくを買ったのがNHK大相撲専属解説者・舞の海秀平氏(元小結)。今場所も千秋楽までに、ネット上で暴言・失言と問題視されるような発言が相次いだ。

 初日の平幕・錦富士対平幕・琴恵光戦では、取組後に無関係の平幕・宝富士をけなすような発言をしたとして物議を醸した。舞の海氏ははたき込みで勝利した錦富士を落ち着いて攻めていたと評価。この後、実況アナウンサーは「青森からの、くにもん(同郷)の後輩ですね錦富士は。舞の海さんにとって」とさらに話を振った。

 すると、舞の海氏は「宝富士もかなりのベテランですからね。いつまで(現役)できるか分からないですから」と、錦富士と同部屋・同郷の宝富士の名を突然出し今後を心配。これを聞いた実況は「いやいやそんな…」と苦笑し、ネット上にも「突然名前出して終わった扱いするのは失礼極まりない」などと苦言が相次いだ。

 9日目の平幕・栃ノ心対平幕・琴勝峰戦前には、解説として共演していた西岩親方(元関脇・若の里)への発言が問題視された。中継では『NHKスポーツ』にアップされた8日目の取組の再生ランキングトップ3が紹介。実況は大関・貴景勝に敗れるも善戦を見せ3位に入った平幕・高安について、現役時代は兄弟子として高安を指導した西岩親方に話を振った。

 西岩親方は前日まで「6勝2敗」の好調の高安にさらなる奮起を期待したが、この直後、舞の海氏は西岩親方に対し「親方まだ、(高安を)見捨ててなかったんですね?」と発言。これを聞いた西岩親方は「もちろんです」と即座に否定。直後には実況も「見捨てるわけないじゃないですか」と苦笑交じりに舞の海氏に反論し、ファンの間からも「後で抗議されても文句言えないレベル」と批判が上がった。

 9日目の舞の海氏は西岩親方だけでなく、正代にも問題発言を放っている。正代はこの日平幕・宇良に引き落としで敗れ、今場所の負け越し・カド番転落が決定。取組終了後、舞の海氏は「両足をそろえて(体を)残してるのは(ダメ)ですね、これはどんな力士でも引かれたら落ちますよ」と、押しに耐える際の足の運びが良くなかったと敗因を指摘した。

 この後、舞の海氏は「大関という制度に甘えてないか」とカド番ではない今場所、気を抜いていたのではと苦言を続けた後、「もっと開き直って暴れてほしい。(現状は)『人生楽しいんだろうか?』って思ってしまいますよね」とメンタル面を心配。ネット上には「舞の海がまた正代のこと馬鹿にしやがった」、「相撲で苦しんでる=人生楽しんでないってどんな思考だよ…」と呆れ声が寄せられた。

 「舞の海氏は今場所に限らずしばしば発言内容が物議を醸している解説者ですが、いい時は褒める、悪い時は苦言を呈すると毀誉褒貶がはっきりしているため、不振力士へのコメントを厳しすぎると捉えられやすい面はあります。正代に対するコメントが問題視されたのはこの解説スタンスによるところが大きいでしょう。一方、宝富士や西岩親方への発言は両名がどちらも自身と同じ青森出身であることを踏まえると、本人としてあくまで冗談のつもりで口にしたのでは」(相撲ライター)

 本日の千秋楽もNHK中継に出演予定の舞の海氏。今場所最後の一日でも問題発言が飛び出すことはあるのだろうか。

文 / 柴田雅人