ネズミ退治のために農家で飼われている猫(画像は『WalesOnline 2022年8月27日付「Couple’s new farm cat turns ‘pacifist’ and has mouse for dinner as guest」』のスクリーンショット)

写真拡大

猫がネズミと仲良くご飯を食べる姿を捉えた写真がネット上で話題を呼んでいる。この猫はネズミ退治のためにイギリスの農家で飼われているが、獲物であるはずのネズミと並んでご飯を食べる姿を見つけ飼い主は驚いたという。敵対関係のはずの2匹の様子に、ネット上からは「リアルなトムとジェリーだ」など笑いの声が届いている。『WalesOnline』などが伝えた。

英グロスターシャー州サウス・グロスターシャーのソーンベリーで農家を営むジリー・ラドラムさん(Gilly Rudrum、65)と夫のトニーさん(Tony、71)はこれまで約15年間、“モリー(Molly)”という猫を飼っていた。モリーは農場で飼われている猫らしく頻繁にネズミを退治しており、ジリーさんは農場内でよくネズミなど小動物の死骸を見かけていたという。だがモリーは高齢のためか次第に狩りをやらなくなり、その後しばらくして息を引き取った。

しかしモリーの死から1週間もしないうちに小さな灰色の子猫が農場に姿を見せるようになり、ジリーさんは「“空室”の文字がどこかに表示されていたんでしょうね」と子猫が現れたタイミングの良さに驚いていた。子猫は当初、痩せ細って体毛が一部抜け落ちてしまっており、ジリーさんがエサを与え始めるとすぐに懐いたという。農場の建物は古く、ジリーさんはこれまで常にネズミ退治をしてくれる猫を飼っていたそうで、子猫に“ミスティ(Misty)”と名前を付けてモリーの代わりとして迎え入れることにした。

ところがしばらくすると、ミスティはネズミ退治をするにはあまりにも平和主義だったことが判明した。ジリーさんは普段からミスティのためにご飯をキッチンに置いているが、ある日ご飯を食べていたミスティの様子を覗いてみると、そこには並んでエサを食べる小さなネズミがいたのだ。

「ミスティが庭でネズミと遊んでいたところを見た後、しばらくしてからキッチンを通るとエサの入ったボウルの中にネズミがいるのが見えました。最初は死んでいるネズミと思ったのですが生きていることが分かり、ミスティと一緒にご飯を食べていることに気がついたんです。ネズミが肉を食べるなんて知りませんでしたよ。もしかしたらミスティはヴィーガンなのかもしれませんね。それかネズミを食べるほどお腹が空いていなかったので、遊び相手だと思ったのかもしれません。」

ジリーさんが話すようにミスティはネズミ退治には全く期待できないが、ミスティを手放す予定はないそうでこれからも一緒に暮らしていくという。ジリーさんは「近所の人たちはみんなミスティの行動に大笑いしていますよ。ミスティはネズミ退治をしませんが、隣の農家にはとても有能な4匹の猫がいますから新しい猫を迎えるつもりもありません」と笑って明かした。

ミスティとネズミが仲良く並んでご飯を食べる写真には「なんて可愛い光景なの」「まるでトムとジェリーだな」と温かい目で見る人がいる一方で、「後で美味しく食べるために太らせていたりして」「まさかデザートじゃないよね」などジョークの声も届いていた。

ちなみに昨年には、家に度々やってくるネズミと仲良しな飼い猫が、ネズミの頭を撫でてキスをする様子を捉えた動画が注目を集めていた。

画像は『WalesOnline 2022年8月27日付「Couple’s new farm cat turns ‘pacifist’ and has mouse for dinner as guest」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)