「世界最大の飛行機」製造のアントノフ社が初めて作った飛行機、なんと農業用!? そのスペック
まさに“伝説の始まり”といえたのかも。
初飛行から75年
ウクライナの航空機メーカー、アントノフ社の公式Twitterが、2022年8月31日に同社が手掛けた初めての飛行機「An-2」の初飛行から75周年を迎えたと投稿しました。
アントノフ「An-2」シリーズ(画像:antonov)。
いまでこそアントノフ社といえば、2022年2月にロシアによるウクライナ侵攻で破壊された、世界最大の飛行機An-225「ムリヤ」に代表されるように、ユニークな形状と高い収容能力を誇る巨大飛行機の設計をしていた会社というイメージがあります。ただ、この「An-2」は単発エンジンの複葉機。サイズも全長12.40m、全幅約18.2mと小柄です。そしておもに地域航空会社での運用のほか、農業・林業のために使われた飛行機でした。
初飛行は1947年8月31日。テストパイロットはパベル・ボロディン氏でした。An-2は強力な高揚力装置を備えた翼と低圧タイヤを備えた着陸装置により、未舗装の場所で離着陸ができることを強みとするなど、堅実な設計を強みとしていたそう。水上飛行機としたタイプAn-4やエンジンを効率の良いターボプロップに換装したAn-3など各種派生型も開発され、それらを含めると1万1915機が製造された大ヒット機となりました。