AFX通信によると、米自動車最大手GM(ゼネラル・モーターズ)の金融子会社GMAC(ゼネラル・モーターズ・アクセプタンス・コーポレーション)は、株式会社からLLC(有限責任会社)に転換した。これは、GMがGMACの過半数の株式持分の売却を完了するに先立って取られた措置で、GMACのサンジブ・カトリCFO(最高財務責任者)が26日、株主との電話会議で明らかにした。

  同CFOは、GMがGMACの51%の持分をサーベラス・キャピタル・マネジメントを中心とする投資グループに売却するにあたり、LLCへの転換は、「小さいが重要なステップ」であると述べた。また、LLC転換は株式売却のための「象徴的な意味合いを持ったもの」で、これによりGMACに、なんらの経費節減をもたらすものではないとしている。

  GMのフリッツ・ヘンダーソンCFOは、GMACの株式売却交渉は10-12月期に完了する方向としながらも、まだ「数多くの作業が残っている」と語った。FTC(米連邦取引委員会)はすでに株式売却を認可している。

  GMACが26日発表した4-6月期の決算では、最終利益は8億9800万ドル(約1040億円)と、前年同期の8億1700万ドル(約950億円)を上回り、史上最高の水準に達した。自動車販売金融からの利益は低下したものの、好調な住宅金融がそれを補ったもの。カトリCFOは、GMACは、GMの車以外にも販売金融を拡大する一方、中古車金融にも積極的に進出する必要があるとしている。【了】