CBS MarketWatchによると、24日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月物は、前週末比0.62ドル高の1バレル=75.05ドルに3日続伸した。

  混迷するレバノン情勢の打開を目指し、ライス米国務長官が24日、事前予告なしにレバノンの首都ベイルートを訪問し、米政府による停戦調停が本格化するとの観測から、一時、1バレル=73.55ドルまで売られる場面があったものの、ホワイトハウスのトニー・スノー報道官が24日、両者間の即時停戦は「強制できるものではない」との認識を示したことから、停戦の早期実現の可能性が遠のいたとの見方が広がり、一転して買いが優勢となった。

  市場では、イスラエルとヒズボラの戦闘が、OPEC(石油輸出国機構)2位の原油輸出国で、ヒズボラを財政面などで支援しているとされるイランを巻き込み、原油供給に支障が出るシナリオを最も懸念している。

  一方、米西部を中心に猛暑が続いていることから、今後のエネルギー需要への増加期待が広がり、天然ガスは、前週末比46.6セント高の100万Btu=6.605ドルに4日続伸した。ガソリン先物は、同2.48セント高の1ガロン=2.3142ドルに3日続伸、暖房油は、同1.19セント高の1ガロン=1.9699ドルに続伸した。【了】