※この記事は2015年01月27日にBLOGOSで公開されたものです

東京・永田町の首相官邸前でディスコパーティーを行おうというイベント「官邸前DISCO化計画」が1月26日、実施された。官邸前の歩道に特設のDJブースが置かれ、DJとして沖野修也さんと岡田てつおさんが出演した。(取材・高橋洸佑)

このイベントは昨年12月に続き、今回で2回目。主催した山口歩さん(33)は、ディスコの形式を取ったことについて「官邸前からは、反対の声を上げてマイナスイメージが届けられることが多い。そうではなく、楽しいメッセージも届けたかった」と語り、「世界平和を祈って踊るだけ」とイベントの趣旨を説明した。

「世界中の異なる地域・宗教の人たちが一緒に楽しめるように」

イベントは午後6時過ぎに開始。途中、メインゲストの沖野さんがDJブースに立つと、官邸前はひときわ大きな歓声が上がった。その後、機材のトラブルなどがあったものの、参加者らは約3時間にわたってビートを刻んだ。

インターネットでイベントを知ったという会社員の男性(37)は「官邸前に来るのは初めて。今日は音楽を楽しみにきた。外だと解放感があって音の聞こえ方が違う」と感想を話した。また千葉県から来たという40代の男性は「デモも大事だが、それだと一般の人との間に垣根ができてしまう。それは残念なこと。楽しいほうが求心力もあると思う」と述べ、イベントの趣旨に賛成していた。

一方で、この日のイベントについては「イスラム国」による日本人人質殺害事件の最中にあって開催するのは不謹慎ではないかという意見もあった。

DJの沖野さんも出演すべきかどうか悩んだというが、「世界中の異なる地域・宗教の人たちが一緒に楽しめるように空間演出するのが、僕のDJのコンセプト。今日のイベントはそのコンセプトと一致する」と考え、出演を決めたという。沖野さんは、参加者に対して「世界のこと、未来のことについて、自分の頭で考えてください」と呼びかけ、ライブを締めくくった。

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