パラダイスリーフに期待(ユーザー提供:どがさん)

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 第1回東京優駿大競走(日本ダービー)が行われた目黒競馬場の名称を由来とするレースで、日経新春杯、アルゼンチン共和国杯とともにGII格付けのハンデ戦として親しまれている。2006年からは日本ダービー当日の最終レースに組み込まれている(2011年は前日に施行)。ダービーと走行距離は100mしか違わないが、こちらは坂下からのスタートとなるためにより持久力を問われるレースだ。

 ◎パラダイスリーフはサンシャインSの優勝馬。全兄にラジオNIKKEI賞など重賞2勝馬ゼーヴィントがいる血統で、本馬自身も新馬、特別を連勝したほどの素質馬だが、慢性的な屈腱炎を抱えており、思うように競馬を使うことができないのが悩みだ。それでも、これまで7戦して4勝2着1回3着2回。2年以上の休養明けを勝利で飾ったこともあるように能力は高い。

 重賞どころかオープン級初挑戦の6歳馬が55kgとは少々見込まれたハンデだが、それだけハンデキャッパーも高い能力を認めているということ。東京競馬場はデビュー2戦目の新緑賞で経験済みで、2500mの距離も前走でクリアしている。ディープインパクト×ブライアンズタイムの本格配合でナリタブライアン、ビワハヤヒデを送り出した優秀な母系。血統的にもまだ上を目指せる存在だ。

 〇ボッケリーニは2020年の中日新聞杯の優勝馬。今年に入ってからアメリカJCC3着、前走の日経賞ではタイトルホルダー相手に真っ向勝負を挑み2着。高いレベルで堅実だ。ラブリーデイの全弟だから晩成なのだろうが、長距離戦には欠かせない立ち回りの上手さで、相手なりに走れる強みを持っている。ただし、重賞レベルでは57kg以上で実績は乏しく、トップハンデ57.5kgはやや不安だ。

 ▲フライライクバードはアルゼンチン共和国杯3着。当時と同じ55kgなら食指が動く。レース前から平常心を失っていた前々走は参考外。順調に使い込めない弱みはあるが、スクリーンヒーロー×シンボリクリスエスの配合が示すとおりに長く、良い脚を使うタイプで前走のメトロポリタンSは最後の直線で外に持ち出すときにわずかだがロスがあった。それでも最後まで渋太く脚を伸ばしており、東京競馬場の長距離レースはあっている印象だ。

 長距離に実績がある△ベスビアナイト、△マカオンドール、青葉賞2着△ランフォザローゼス、昨秋のアルゼンチン共和国杯2着△マイネルウィルトスら伏兵も多数いて、難解な1戦だ。