XFN-ASIAによると、米無線通信技術大手クアルコムは19日、第3四半期(4−6月)決算を発表した。それによると、携帯電話向け半導体の販売が好調だったほか、CDMA関連のロイヤルティー収入が増加し、最終利益は前年同期比15%増の6億4300万ドルとなった。また、株式報酬関連の費用(1株当たり0.05ドル)を除いた実質ベースの利益は1株当たり0.42ドルとなり、市場予想と一致した。

  一方、売上高は、前年同期44%増の19億5000万ドルだった。

  クアルコムは、フィンランドの携帯電話機世界最大手ノキアと2007年4月までライセンス契約を締結しているが、同社は先月、ノキアが同社の特許権6件を侵害したとして、ノキア製携帯電話機の輸入・販売差し止めを求め、米ITC(国際貿易委員会)へ提訴したことから、契約更新の行方は不透明となっている。

  クアルコムのポール・ジェイコブズCEO(最高経営責任者)は、4−6月期の決算内容を高く評価する一方、今後のライセンス契約から得られるロイヤルティー収入に対する市場の懸念を一蹴した。

  同社は、7−9月期の収益見通しについて、売上高を18億8000万−19億8000万ドル、1株当たりの利益を0.39−0.41ドルと予想したが、市場予想の19億9000万ドル、1株利益0.42ドルをやや下回った。

  19日のナスダック市場で、クアルコムの株価は、前日比0.67ドル(1.79%)安の36.73ドルと軟調。決算発表後の時間外取引でも、午後6時28分現在、同日終値比1.80ドル(4.90%)安の34.93ドルに一段安で推移した。【了】