中古マンションのリフォームでのこと。リフォーム会社勤務の経験もあって、知識はあるつもりだった日刊Sumaiライターですが、オプションのことで「ケチらずにつけておけばよかった」と後悔するはめに。詳しく語ります。

1.タッチレス水栓なら、掃除の手間が減ったのに

キッチンのタッチレス水栓は、あったら便利そうとは思っていました。でも、標準の水栓からタッチレスに変更すると1万〜3万円程度のアップしてしまうため、つけませんでした。

しかし、実際に暮らし始めてみると、調理中はキッチン水栓に触ることが多く、そのたびに汚れが付着します。そのうえ、水栓は掃除がしにくいので、ついあと回しにしてしまいがち。

それに、コロナ対策という点でも、衛生的なタッチレス水栓は魅力的です。

ひき肉をこねた手で水栓を触る度に「タッチレス水栓なら汚れなかったのに」とつい後悔してしまいます。

 

2.水なし片面焼きグリルのせいで、魚の身が崩れてしまう

コンロに付属する魚焼きグリルには、いくつかの種類があります。グリルの受け皿に水を張るか張らないかの「水あり・水なし」、バーナーが上のみか上下にあるかの「片面焼き・両面焼き」などなど。細かく分かれているので、選ぶ際は注意が必要です。

リフォーム会社で働いていたので、そうした知識はあるつもり。「途中で魚をひっく返すのは手間だから、自宅をリフォームするときは絶対両面焼きにしよう」と思っていました。でも、ほかに決めることが多くてうっかり忘れてしまい、気づいたら標準仕様の「水なし片面焼き」が取りつけられていました。

魚をひっくり返す際に身が崩れてしまい、「私のせいでごめんよ」と魚に謝っています。

しかし、両面焼きには「ひっくり返す手間がない」「片面焼きより早く焼ける」というメリットがある反面「ひっくり返さないため魚が焼き網にくっつきやすい」というデメリットもあります。

また、当然片面焼きタイプより値段も高くなりますので、「選択肢がある」ということを踏まえたうえで、自分に合ったものを選ぶといいと思います。

3.クローゼットの枕棚のあとづけで、余計に工事費が発生

購入したマンションは、もともとクローゼット内に枕棚がない仕様。追加で設置を希望する場合は、3万〜4万円かかるとのことでした(サイズや下地の有無によって金額は変わります)。

収納はほかの部屋にもあるし、必要になればつっぱり棚などで工夫すればいいかな、と設置しないことにしました。

しかし、いざ住み始めてみると収納が少ないうえ、クローゼット上部に納めたいものはシーズンオフの服や家電など、つっぱり棚では心もとない重量のものばかり。

結局あとから設置してもらうことにしました。おかげで、リフォーム時にまとめて施工する場合と異なり、クローゼット内のクロスの張り替えや廃材の処分費などが改めて発生することに。工事費用が余計にかかってしまいました。

クローゼット上部はどうしてもデッドスペースになりやすいので、やはり枕棚があったほうがなにかと便利。ケチらず初めからつけておけばよかったです。

 

4.殺風景な壁。リビングのピクチャーレールがあれば…

リビングの壁一面をグレーのアクセントクロスで仕上げたのですが、面積が大きいのでなんとなくさびしい印象。ビスを打ち込めば絵や写真なども飾れますが、今後売却する可能性も考えるとあまりたくさん穴をあけるのもはばかられます。

今さらですが、リビングの壁にピクチャーレールをつけておけば自由度が高くなり、いろいろ楽しめただろうな、と思います。

壁が躯体でなければ自分で設置できる場合もありますが、大きな絵などをかける場合は、荷重がかかるので下地の補強が必須となります。いつかはそうしたものを飾りたいと考えているのであれば、リフォームの際に下地工事をしておくのもひとつの方法だと思います。

 

5.長い時間を過ごす場所に、コンセントがなくて不便

コンセントの位置はある程度こだわって決めたつもり。それなりに数もあるので、大丈夫だろうと思っていました。ところがいざ暮らし始めてみると、調理家電を置きたいキッチンカウンターの近くと、リラックスタイムを長く過ごすソファの横にコンセントがないことに気づきました。

キッチンカウンターの下の方には、一応コンセントがあります。でも、どうしてもコードが目立って生活感が出てしまうのです。

また、ソファに座ってスマホやノートPCを使っているときに、バッテリーがなくなると、充電のために移動しなければなりません。ちょうどいい位置にコンセントがないと、こんなに困るのかと実感。

筆者がリフォーム会社で働いていたとき、お客様から追加工事の依頼が多かったのは、やはりコンセント関連の依頼でした。

簡単な工事だと思われがちですが、クロスの張り替えや、増設の場合は分電盤の交換を伴う場合もあり、意外と手間も費用もかかるのです。

今回ご紹介した、つけずに後悔した5つのオプション。あくまでも筆者の感想ですが、これから家づくりやリフォームをする方の参考になれば幸いです。