エハラマサヒロさん流5人の子育て。苦手なことはゲーム化して楽しむ
R−1グランプリで準優勝の経験もあり、ミュージカルなどの舞台でも活躍中のエハラマサヒロさん。私生活では子どもが5人いる7人家族のパパでもあります。
家事はゲーム化して楽しむ。エハラマサヒロさんインタビュー
今回は2021年の夏にコロナ禍のなかで二男のとわくんが誕生し、小学校のPTA会長などパパ業でも大活躍のエハラさんに、エハラ家の子育てについて語っていただきました。
●コロナ禍で迎えた、二男の出産
2021年夏に5人目の子どもである二男のとわくんが誕生しましたが、コロナ禍での出産は「立ち会いができない」といった今までとは少し異なる状況もあったそう。
「とくにコロナで…というのはなかったと思いますが、一方で出産に立ち会えず、面会も一日一時間だけと今までとは違う面もありました。また、妻は実家の家族のことも大好きなので、コロナのせいで実家に帰れなかったのは、すごくストレスだったみたいです。ただよかったのは、5人目なので妻も出産には慣れていました。これが初産だったならば、気が気でなかったと思います」
●子どもが多いほど子育てはラクになる!?
漫画の中でもとわくんが誕生するまでのエハラ家の様子は描かれています。しかし、新生児も含めて子どもが5人もいると子育ても大変そうな気がしますが、実際はどうなのでしょうか?
「子育てに関していうと、年々困ることは減ってますね。たとえば子どもがリフォーム直後の家の壁に落書きしたとしても、もうさんざんそういうケースを見てきているので、『そりゃやるよね』と落ち着いて対応できる。
とくに5人目については、ラクになっていくことが多いです。上の子たちが下の子の面倒を見てくれますから。子どもが2人のときは親だけで子どもの様子を見るのですが、下の子ばかりにかまっていると上の子が赤ちゃん返りしてしまったり…。でも、今は11歳、9歳、6歳の娘たちがいるので、親が末っ子の赤ちゃんを見ているときには、長男の相手をしてくれてとても助かっています」
●エハラ家では片づけなどの家事はゲーム化して楽しむ!
お子さんが多いと、なんとなくおうちの中が散らかりそうなイメージも…。しかし、エハラ家では片づけが楽しくできるようにある工夫をしているといいます。
「たしかに子どもがいると家がすぐに汚れますね。でも、そういうときも『片づけて』と命令調では言わず、『片づけよう』というようにしています。それも、『15分でリビングをきれいにできるかスタート!』というように、ゲームみたいにしてしまうです。片づけって基本的には義務でやりたくないことだからこそ、やりたくなるように仕掛けています」
楽しいことなら率先してやりたくなりますよね。それは大人も子どもも同じなのでは? エハラさんははそういった楽しくなるような取り組みを仕事にも生かしているそうです。
「自分も子どもの頃、義務であることはやりたくなかった。やりたくないと思うと、ダラダラもしてしまう。だから、『しんどいな、苦手だな』ということはゲームだと思うようにしています。たとえば、『問題集を5ページ解くように』という宿題が出たとしたら、1ページ30秒でやろう! と思えばゲームになりますよね。そうすると、いやなことがそこまでいやじゃなくなるんです。大人になった今でも、仕事にもこうやって取り組んでいますね。だから、子どもたちも、苦手なことでも楽しくできる方向を自分で見つけられるように育ってほしいなと思っています」
PTA会長をやってわかる「校長先生も普通のおじさん」
『エハラんち 芸人7人大家族 ドタバタ奮闘記』では、小学校でPTA会長を務めたことも描かれています。
「PTAの推薦委員会から『やってください』って推薦されたんです。入学式や卒業式、運動会では、みんなの前で話さなきゃいけないのですが、なにをいっても笑いがとれる空気じゃないので、芸人としてはちょっとつらかったですね」
PTA会長というのはPTAと学校をつなぐ役割なので、校長先生や教頭先生とも接する機会が多かったそう。そこで、エハラさんはあることに気づきます。
「子どもの頃はすごく偉い人たちだと思っていたのですが、いい意味で実際には普通のおじさんだということがわかりました。自分とは全然違う偉大な人物というわけではなく、同じ大人として普通の感覚で話せる人たちですよね。学校で起こりうるさまざまな問題について話し合うことで、子どもにも『こういうことが起こったら教えてね』とか『こういうことで悩んでいる友達がいたら、こういう助け方をしてあげたほうがいいよ』とか、トラブルについて子どもに先回りして教えてあげることができるようになりました」
●子育てに正解はなし。自分を信じることが大切
そのほかにもPTA会長としての経験は、「普段仕事で接しない人との出会い」や「価値観」など知ることができて、よかったとエハラさんは続けます。
「子育てに正解はないので、自分が正しいと思わないようにしています。子育ての結果が出るのは、その子が死ぬときに『人生楽しかった』と思えるかどうか。だから最後の最後まで、結果なんてわからないですよね。大人として・親としての経験はいつも現在が初めてだけど、子どもは一回経験している。その経験を参考に、自分を信じながら子育てしていくしかないですよね。そういう気持ちで、これからも子育てしていきます」