50代、居心地のいい小さな仕事スペース。ものは少なく集中力もアップ
自宅で仕事をする人が増えた昨今、働くスペースの確保に悩む人が多いのではないでしょうか? 50代で起業したブロガーの中道あんさんは、自宅で仕事をするスペースを心地いい場所に工夫したそう。今回はそこに至るまでのこと、お部屋の紹介をしてもらいました。
50代、小さなスペースで仕事をする
わが家の1階のLDKは南・東・西に3方面に広い窓があり、おかげで部屋は曇り空でも明るく、わが家で一番広い空間になっています。2020年の12月に自分の部屋をつくるために、このリビングも一緒にリフォームしました。私には、それまで自分の部屋と呼べるものがなかったのです。
●しばらくはダイニングで仕事を。でも…
起業してから2年間は、仕事をするときには高さ110cmのキッチンカウンターの上にノートパソコンを広げて立って作業をしていました。いわゆるスタンディングワーカーでした。カウンターが置いてある位置というのが、ちょうど南側の腰高窓の下で、その前に立つと目の前がカーテンで閉じられた窓で背後が広く空いていました。たとえ家族がいても気配を感じることもなく、目移りするような物も目の前にはないので集中でき、すごくいいスペースでした。
起きて半畳、寝て一畳と言われるように、「人ひとりに必要なスペースはそんなに必要がない」と実感できました。日本の住宅環境を「まるでウサギ小屋のよう」と自虐的にいったりしますが、決して狭いことが悪いことではなく、環境が整えられていないから居心地が悪く感じるのではないでしょうか。
そのキッチンカウンターがなくなって、新しくわが家に迎えいれたダイニングテーブルで仕事をする機会が増えました。日中は家族もいないのでダイニングテーブルは簡単に作業場に変身。ただ、やはりだれもいなくても気が散ることがあります。愛犬が構ってほしいとそばによってきたり、ついおやつに手を伸ばしたり、集中力がなかなか持続しません。好きなものに囲まれて、落ち着いた気分になれることはいいことですが、逆にくつろぎたいという誘惑に負けそうになるのです。そんな時に駆け込むのが2階にある自分の部屋です。
●母の部屋だった6畳をリフォーム。居心地のいい空間に
元々は亡くなった母と同居していた頃、3年ほど母の寝室として使っていました。婚礼ダンスを置いていたので、狭い空間で寝るくらいにしか使えませんでした。母が施設に入所してからは、空き部屋になっており、洋服を着替えるときに使う程度でした。
リフォーム時はタンスも処分してクローゼットを新しくして、スッキリとした空間に生まれ変わりました。こうしてみると、母には「自分だけの空間」がお粗末すぎてちょっぴり申し訳なかったかなと思ったりします。
南側には掃き出し窓。西側には出窓があり日当たりはばっちりです。ここで仕事をするとすごく集中してできることが分かりました。
本当は、ビンテージな感じの大きめのデスクに革張りのチェアが欲しかったのですが、いかんせん6畳間には大きすぎます。部屋とのバランスがミスマッチで居心地の悪い空間になりそうでした。仕事をするのにそこまでの広さは必要ないことはこれまで実践ずみです。
ということで小さなスタンディングテーブルを購入しました。幅60cm奥行45cm昇降式でキャスターがついているので移動もラクちんです。
●仕事部屋には極力ものを置かないように
普段は壁に沿わせておいていますが、オンラインミーティングをするときには部屋の中央あたりにおいて、ゆとりを感じながらコミュニケーションをとれるようにしています。
映画や読書をしたいときにはテーブルを下げて、お気に入りの一人掛けソファの前に設置。のんびりくつろぎながら、ひとりの時間を楽しんでいます。
この部屋は、自分好みにコーディネートしており、飾り棚には好きな本と小物類を置いています。あとは全身が映る姿鏡とジュエリーケースだけというシンプルな部屋です。プリンターもクローゼットに収納して、必要な時にだすという具合です。極力ものを置かない工夫をしています。
おかげで小さな6畳間の半畳ほどが仕事のスペースに収まり、案外広く感じています。
問題は寝る時です。ベッドを置いてしまうと一気に寝室化してしまうのでこれからも置く予定はありません。毎夜、隣の部屋から布団を運び入れています。これが面倒なので、この問題をどうにかクリアできないかと思っているところです。