ヤクルト・村上宗隆、広島・鈴木誠也、オリックス・吉田正尚(左から)【写真:荒川祐史】

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村上は本塁打だけでなく塁打、四球でトップ、鈴木誠も5部門でトップ

 プロ野球はレギュラーシーズンの全日程が終了し、セ・リーグはヤクルト、パ・リーグはオリックスがリーグ優勝を果たし、現在はクライマックスシリーズの真っ只中にある。シーズンが終了したことで各個人タイトルも確定したが、ここではタイトルにはならない各部門のトップ選手に注目してみたい。

 野手部門で傑出しているのは、やはりヤクルトの主砲・村上宗隆内野手と広島の鈴木誠也外野手の2人。巨人の岡本和真内野手と本塁打王を分け合った村上は塁打数、四球数でリーグトップ。首位打者と最高出塁率に輝いた鈴木誠は故意四球数、OPS、長打率でもセ・リーグでトップだった。

 セ・リーグで最も得点が多かったのは最多安打のタイトルを獲った阪神の近本光司外野手。2位に7点差をつけており、安打を数多く打ち、数多く生還し、リードオフマンとして理想の働きだったことがわかる。優勝したヤクルトで覚醒した塩見泰隆外野手は三塁打と得点圏打率でリーグトップだった。

 不名誉なところでは中日の高橋周平内野手が21併殺打でリーグワースト。同じく中日の高松渡内野手は盗塁刺数が最多に。阪神のドラフト1位ルーキー・佐藤輝明内野手はリーグワーストの173三振、同じくドラフト6位の中野拓夢内野手は盗塁王のタイトルに輝いた一方で、リーグ最多の17失策を犯した。

 パ・リーグに目を移すと、今季は無冠に終わったソフトバンクの柳田悠岐外野手が複数の部門でトップに立つ。得点数、塁打数、そして故意四球数が最多。タイトルこそなかったものの、リーグトップクラスの打力は今季も健在だったことが分かる。チームメートの甲斐拓也捕手は犠打数トップだったが、三振数でもリーグワーストだった。

 リーグ優勝を果たしたオリックスの吉田正尚外野手は首位打者、最高出塁率のタイトルだけでなく、長打率、OPS、得点圏打率でもリーグトップ。終盤に怪我で離脱となったものの、屈指の好成績を残した。日本ハムの近藤健介外野手は二塁打でトップだった。最多併殺は楽天の浅村栄斗内野手で24併殺、最多失策はオリックスの紅林弘太郎内野手の17個だった。(Full-Count編集部)