「新R25ワイドショー」がリリースされました。

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今回は、グラビアアイドルの倉持由香さんに、こんなテーマを深掘り取材してみました。

倉持さん:
人に寛容になれた“正論マン”から抜け出せた

新R25や、多くのメディアで「グラビアアイドルの仕事論」を説得力たっぷりに語ってきた倉持さん。今年6月に第一子をご出産され、最近はすっかり育児に関する発信が多いご様子…。

そんな倉持さんに「親になって学んだこと」をききつつ、「まだまだ仕事に全力投球したいR25世代が、人生のフェーズを変えていく方法」という壮大なテーマでもお話をきいてみました。

〈聞き手=天野俊吉(新R25副編集長)〉

「子育てはゲームみたいに“はいヤメ〜〜”できない」

天野:
今日は、グラビアアイドルの倉持由香さんにお越しいただきました。

なんと子連れ取材ということで(笑)。

倉持さん:
ちょうどミルクのタイミングに重なってしまって…


まさかのミルク待ちなんですけど

天野:
これまで倉持さんには仕事やお金をテーマに取材してきましたが…

最近はお子さんのことをかなり発信されてて。今日は「子どもができると、人はどう成長するのか?」をききたいなと思ってます。

倉持さん:
私、仕事に対しては完璧主義なところがあって、つい正論マンになってしまっていたんです。後輩に対して「なんでちゃんと仕事の告知しないんだ!」「売れたいなら全力尽くすべきじゃないのか!」とか思ってたんですよ。

天野:
(正論マン…)

倉持さん:
でも、親になってから人に寛容になれましたね。

こんなにちっちゃな赤ちゃんでも、個人差があることを知って…。うちの息子は乳首をガン拒否するんですよ。私の乳首が大嫌いで(笑)。哺乳瓶を持っていくと「あ〜これよこれ」って感じでゴクゴク飲むので、1カ月で完全ミルクに切り替えました。


そうなんだねキミ

倉持さん:
赤ちゃんって無条件でおっぱいが好きだと思ってたんですけど、個人差がすごい。赤ちゃんでもそうなんだから、大人も得意不得意があって当たり前だなって。

後輩に対しても「そうか、あいさつが苦手なんだね〜。じゃあどうしたらいいかな。考えてみよう!」と思えるように変わりましたね。

天野:
“自分の成功哲学”以外も許容できるようになったんですね。

倉持さん:
あとは「忍耐強さ」も身につきましたね。子育ては途中で放棄できないミッションなので。

私、小中高大と嫌なことがあったらすぐ不登校になってて。自動車の教習所ですら不登校になっちゃったぐらいなんですけど(笑)。子育てが始まると、趣味のゲームみたいに「はいヤメ〜」ってリセットできないですからね…

「仕事」→「育児との両立」…フェーズを切り替えられたのは目標が明確だったから

天野:
まわりを見てると、“子どもができると自分に使える時間が少なくなる”とか、“やりたい仕事やキャリアと両立が難しい”という話もよく聞くんです。

「今は仕事に全力投球したい」という人も多い気がしてて…倉持さんはそのへんの“フェーズの切り替え”ってどう考えてたんでしょうか?

倉持さん:
そうですよね。私も「新人に追い抜かれたら悔しいな…」と昔は思ってたんですけど…

でも、グラビアの道はもう諦めるっていう決断をしたんです。人生の“第一章”の全盛期はここだろうって思ったんですよ。


「今後は誰かをプロデュースするとか、そっちの方向にまわっていこうと」

天野:
自分でそれを見定められるのすごいですね。「もっと全盛期がくるんじゃないか」っていう気持ちは?

倉持さん:
まだやりたいかも」とか、そういう思いは当然ありますよね。ヤングジャンプにもヤングマガジンにも出たかったとかいろいろあるんですけど…

でも、明確な「人生の目標」を決めていて、それをクリアしたからこそ、第二章に行こうって決められたんです。

13歳でデビューしてからずっと『週刊プレイボーイ』の表紙を目標にしてきて。その目標が達成できてたから、「第二章に行くか!」ってなれました。

天野:
目標をちゃんと設定できてれば、自分の「フェーズ」を判断しやすくなる…

倉持さん:
そう、目標と時間軸を決めてないと、「いつかビッグになる」みたいになっちゃうじゃないですか夢をずっと追い続けるのも辛いなと思うんですよね。

R25世代は仕事が楽しい年齢で、やればやるほどやりたいことが出てくるから、目標が明確じゃないとフェーズを変えられないと思うんです。人生設計はやっぱ大事ですね


計画性のない人生を送ってきました…反省…

倉持さん:
私が目標を立て始めたのは18〜19歳のときで…

天野:
早っ!

倉持さん:
グラビアをやるからには『週プレ』の表紙になりたい。あとは、「25〜26歳で自分の稼ぎでタワーマンションに住むぞ」という目標を立てて。

そのふたつの目標ために、とにかく逆算したんですよ。


「逆算、逆算なんですよ! 大目標・中目標・小目標を組み立てて…」

倉持さん:
「週プレの表紙」→「週プレの巻末のほうのグラビア」→「ほかのちょっとマイナーな雑誌の表紙」→「その雑誌の巻末」→そのためにはこのくらいの知名度…みたいな感じで、どんどん逆算してく。

天野:
そういうことか…。ただ、大きい目標はなんとなく「こうなれたらいいな〜」と決められるんですけど、“そこから何をやればいいのかわからない”ってなっちゃうんです…

倉持さん:
自分が達成したい目標を達成してる人を調べるとわかります。

「実際に『週プレ』の表紙を飾る子はどういう子なんだ?」→「DVDがAmazon1位!っていうキャッチフレーズだ」→「Amazon1位って、どのぐらいファンが買ってくれるとなれるんだ?」→「それってフォロワー数で言うとどれぐらいなんだ?」…

それを1日単位までやるんです。


なるほどなるほどなるほど

倉持さん:
1カ月でフォロワー数を1000プラスしたいなら、1日どれぐらい写真を投稿しなきゃとか。細かくしていくことで、1日の動きやすさが決まるんです。

天野:
それを18歳から?

倉持さん:
ずっと続けてます


恐ろしいお人…

倉持さん:
逆算で生きていくと、生きやすくなると思いますね。逆になんとなくで生きていくと、なんとなく時間は過ぎていっちゃうので。

天野:
いや〜、できるかなあ…そういうのすごい苦手なんですよ。

倉持さん:
フフフフ(笑)。

じゃあ、目標を達成するいい方法があって…



倉持さん:
中目標と小目標は、ちょっとゆるくてもいいんですよ。目的が達成できれば。

たとえば、さっきの話のAmazonランキング1位っていうのは、一瞬でいいんです。

天野:
一瞬? マグレみたいになっちゃいません?

倉持さん:
1位の瞬間のスクショを取れればいいんです。なのでフォロワーさん達に「もうすぐ1位になれそう!私を1位にしてください!」ってお願いして、一瞬取れたんですよ。

なんでもそうだと思うんですけど、起用されるときって何か理由が必要ですよね。そこで、「Amazonランキング1位です」って言える目的のためにその中目標がある。

自分のセールスポイント・付加価値をいかにつくるかっていう感覚です。私もキャッチーに「お尻が100cm」とか言ってるけど、本当は101cmとかなんですよ(笑)。

天野:
大目標に向かうことが目的だから、途中はざっくりで問題ないってことか…


すごいママだね〜〜

ここでちょっとしたトラブル(?)発生です

天野:
では新R25ワイドショーで倉持さんがききたいテーマ、質問って何かありますか?

倉持さん:
「リアル自炊、どれだけ頑張ってますか?」ってききたいですね…結婚してからなるべく自炊するようにしてるけど大変で。

私より忙しいであろうママタレさんが、豪華な食事を毎日ブログにあげてて「どこにそんな気力が…?」って思ってます。わざわざ納豆を小鉢に移したりなんてできません!


「ママタレさんが頑張って作ったであろう手料理をアップしたら『1週間前と同じメニュー』って書かれたりしてるんですよ…先週と同じもの食べたらダメなの!? 厳しすぎる!」

倉持さん:
あと、育児に悩んだときにアドバイスもらえるようなテーマもあったらいいですね。

子育てで一番の敵は孤独感だと思っていて、外部とのつながりがなくなると病んでしまう人もいるから…。新R25ワイドショーで、ゆるく子育て中の人とつながれるといいなって。

天野:
いろんな人の知見を共有してもらうとか。

倉持さん:
はい、あっ、うんちしてるかもしれない。

天野:
!?


ここで、インタビューを見守ってくれていたプロゲーマーで倉持さん夫・ふ〜どさんが登場


「してるわ」

天野:
すごい手際のよさだ…

ふ〜どさん、夜にゲーム配信をしながらお子さんをあやしてますよね。

「子育て見守りスト5!」ほほえましすぎる

倉持さん:
そうなんです! 夜から朝までは夫がゲームしつつ子どもを見てくれてるので助かってるんですよ。

ゲーム好きのリスナーさんたちも「ちゃんとゲップさせて!」とか「そろそろミルクの時間じゃない?」とか言ってくれて、何百人・何千人で赤ちゃんを身守るという(笑)。

天野:
ゲームの配信やりながらミルクあげてるところ見て、気持ちが温かくなりました(笑)。


ひょうひょうとお子をあやす世界的プロゲーマー

倉持さん:
おむつって1日20回くらい替えるんですよ。おむつ代もめちゃくちゃかかる。無限おむつ

今までは働くモチベーションが“マンションに住みたい”とかだったんですけど、子どもができて「おむつ代稼がなきゃ」がモチベーションになってきたんです。多分、この子が独り立ちするまで「息子のために稼がなきゃ」が続くんでしょうね。

天野:
尽きないモチベーションというか…

倉持さん:
そういう経験のなかから、同じように子育てしてる方への尊敬の念みたいなものがすごく出てきて。世の中すべてのパパママにリスペクトです。

「育児って大変なんだろうな〜」ってふんわりした印象しかなかったんですけど…すごく大変だからこそみんなで助け合わないとって思うし。

自分自身、社会の見え方がすごく変わりました。“成長したな”っていうのは、それが大きいかもしれないですね


おむつ替えも無事終了。非常にためになる取材でした…

「18歳から“人生の逆算”を続けてきた」

そう語る倉持さんを前に、無計画な自分の人生をちょっと反省…。

一方で、「子どもが、尽きないモチベーション」という話は、子を持つビジネスパーソンの方には大きく賛同いただけるのではないでしょうか。

最後に、普段は厳しいゲームの世界で戦うふ〜どさんが子どもをあやす姿が、めちゃくちゃほほえましく、エモい気持ちになったことを記しておきます。

〈取材・文=天野俊吉(@amanop)/撮影=長谷英史(@hasehidephoto)〉

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