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アフガニスタンで反政府勢力タリバンが首都カブールを勢力下に置くなどの事態を受け、難民を支援する弁護士の団体「全国難民弁護団連絡会議」は8月16日、アフガニスタン出身者への緊急措置による迅速な保護を求める声明を公表した。声明は、法務省や外務省に宛て送付されている。

全国難民弁護団連絡会議では、現在のアフガニスタンの状況について、タリバン司令官の1人が、公開処刑、手足の切断、投石による処罰などの実施を公言したとBBCが報じていることを指摘。「タリバンの理念に反する者、女性やマイノリティへの人権侵害が更に広範 化し悪化することが懸念されます」としている。

そのため、在日アフガニスタン人から、本国の家族を日本に呼び寄せることはできないかという訴えが弁護士や支援関係者に寄せられているという。

全国難民弁護団連絡会議は、現在、比較的多くのアフガニスタン出身の庇護希望者が日本で在留資格を得ているものの、難民として認定されず、人道配慮による在留が認められないケースもあると指摘。アフガニスタンで迫害や重大な危害を受けるおそれがあるアフガニスタン出身の在留者らを本国に送還しないよう求めている。

●「迅速な在留資格付与」求める

声明では、次のことを求めている。

1、 我が国に庇護を求めるアフガニスタン出身者に対し、難民認定手続の審査を待たずに、アフガニスタン出身者であることが確認でき次第、緊急措置として迅速に安定的な在留資格を付与すること

2、 難民認定手続外で在留資格の変更を求めるアフガニスタン出身者に対しても、緊急措置として迅速に安定的な在留資格への変更を認めること

3、 前記1と2で付与又は許可する在留資格は最低でも在留期間1年とし、更新を可能とすること

4、 在留するアフガニスタン人が日本への家族呼び寄せを希望する場合、在留資格認定証明書の許可要件の緩和や大使館での迅速な査証の発給など、最大限の配慮をすること