日光山輪王寺は24日、会見を開き、保存修理を行っていた国の重要文化財に指定されている塔から貴重な資料が発見されたと発表しました。

発見されたのは取っ手に亀が施された儀式に使われる鏡2枚と密教系の経典3冊などです。

輪王寺では令和の大修理の一環で国の重要文化財に指定されている相輪橖(そうりんとう)の解体工事を今月3日に行いました。

その際に龍車(りゅうしゃ)と呼ばれる塔の上部の空間から見つかったということです。

輪王寺の相輪橖は江戸時代の1643年に建てられて以来、1650年と明治期に入った1875年に移築されていて、鏡やお経は2度目の移築の際に収められたと推測されます。

相輪橖は現在、全国の寺院に7つ残っていて、以前からお経が納められていると言い伝えがありましたが、実際に発見されたのは今回が初めてだということです。

発見された資料は相輪橖の修理完了とともに再び元の場所に戻す予定で、それまでに調査を進めて一般公開も計画しているということです。