「先端が二股になっていた」「変なコブがくっついていた」......。

畑から収穫した野菜がユニークな形をしていたというのは、SNS上でときたま見られる報告だ。

およそ自然にできたとは思えないほどの物もあり、毎度驚かされる。

今回、そんな「おもしろ野菜」の中でもひと際異彩を放つニンジンの画像が、ツイッターで話題になっている。それが、こちらだ。


後は顔があれば完璧だ(以下、画像はブロ雅農園のブロ雅(@buromasa0423)さんのツイッターより・編集部でトリミング)

画像のニンジンは、スーパーでよく見るようなニンジンと比べて長さは短いものの、その形はなんだかとんでもないことになっている。側面からニョキッと生えている2本の「腕」といい、先端の方で二股に分かれて交差している「足」といい、まるで人間が歩いているような姿ではないか!

この奇跡的な形をしたニンジンに対し、ツイッター上では、

「強そうな人参ですな...!」
「アメコミヒーロー」
「爆発を背に振り向かず立ち去る俳優が思い浮かびました」

といった声が寄せられている。

「自立することに驚いた」

話題になっているのは、ツイッターユーザーのブロ雅(@buromasa0423)さんが2021年3月4日に投稿した画像。Jタウンネットは5日、投稿主のブロ雅さんに詳しい話を聞いた。

神奈川県内の農業高校の教員を経て、同県内で農家となったというブロ雅さん。

まるで歩いているかのようなニンジンの写真は3月4日の14時ごろに自宅近くの畑で撮影したという。東京のレストランに出荷する用に収穫したものの中の一本だったそうだ。

「太くて美味しそうなニンジンが頭だけ見えたので、引き抜いたらとんでもないニンジンが登場しました。
(感想としては)まず、自立することに驚きました。さらに足の角度、腕の振り方、完璧だなと感動しました」(ブロ雅さん)

その後、こちらのニンジンをどうしたかについて、ブロ雅さんは「あまりに完璧なフォルムだったので、食べることも売ることもできず冷蔵庫に眠っています」と述べた。

それにしても、一体どうしてこんな見事なニンジンが生み出されたのだろうか。その理由としてブロ雅さんは、

「わが家のニンジンは、栽培中農薬不使用で栽培しています。
そんな理由から、土の中にいる小さな虫が、野菜の根をいたずらするとこんな風に変な形のニンジンになったりします。また、小さな石に根が当たったりするとこんなニンジンができます」

と説明。つまり、こうしたユニークな見た目になるということは、裏を返せば農薬を使わずに育てられた野菜であるという証拠にもなるのかもしれない。


風になびく葉っぱもまるで「髪の毛」みたいだ

ツイッターでの反響について、ブロ雅さんは、

「ブロ雅農園のテーマは『農業は面白い』なので、面白い野菜が収穫出来た時には、ツイッターなどにのせていました。
私としてはいつもの変な野菜をのせただけだったのですが、今回はかなり反響があり驚いてます。
どんな形であれ、野菜や農業に興味を持っていただくのは嬉しいです」

とコメントしている。