女性の毎日に欠かせないメイクアイテム、40代、50代と年齢を重ねると、高価でいいものを使わなければと思ったり、いつも同じようなメイクにりがちな場合も…。

「大人の女性は、高価なコスメを使うべきと思っていましたが、少し前にダイソーのコスメに出合い、メイク道具の持ち方、使い方、収納も一変しました」と話すのは、おしゃれで毎日が楽しくなるアイテム選びが人気な整理収納アドバイザーのはらむらようこさん。40歳をすぎて出合い、その魅力にハマったという100円ショップダイソーのコスメと、使い勝手をよくする収納術を教えていただきました。

ステイホーム中に出合ったダイソーのコスメ「URGLAM」。以前よりメイクが楽しく




ステイホームがメイク道具を見直すきっかけに

昨春のステイホーム期で私は「メイクを楽しむ」という新境地に達しました。
大人はプチプラコスメ、だめ、絶対。と思っていましたが、必要に駆られ、プチプラどころか100円ショップで、化粧品を買ってみたのです。期間をすぎるまでの我慢と買った1本でスタートし今、その数は増える一方です。そうです。はまった、のです。

その100円コスメというのが、ダイソー発のコスメブランド「URGLAM(ユーアーグラム)」のアイテム。まずは選んだ理由と、その魅力からご紹介します。

●緊急事態宣言でいつものコスメが買えない…。コスメ難民になったのがきっかけ




色のノリやなじみのよさに加えて見た目のおしゃれさも◎なダイソーのURGLAM。リップは200円+税

以前は、デパートに行き、たくさんのブランドを見回ったのち、おしゃれだと感じたブランドの、優しそうな美容部員さんにアドバイスをいただきながら化粧品を買っていました。知識をいただき古ぼけた自分の化粧をアップデートする機会として、大切にしていましたし、なかなか自分に時間も熱量もかけられない生活のなかで、優雅な楽しい時間でもありました。

しかし、2020年の春に、状況が変わります。自分の顔をPCで見て人様にさらす、オンラインレッスンという新経験が始まったのです。

ステイホームをきっかけに、片づけのレッスンをビデオ通話やオンライン会議ソフトで行うことになったある朝、アイライナーがないことが発覚。私の場合、アイライナーがないと、寝ぼけた目が普通の目にはなりません。画面越しといえ疲れた顔をお見せできない、でもアイライナーを買うために電車に乗ってデパートまで行くこともできません。

ドラックストアで適当に買うかと諦めていたときに、徒歩圏のダイソーの目立つ場所で大々的に展開しているコスメがあるのを思い出しました。これが「URGLAM」との出合いです。

●100円コスメ「URGLAM」。最初に買ったアイライナーが最高だった




とはいえ、ノリももちもよくないうえに、肌も荒らすだろう100円だもの、くらいの気持ちで必要な黒のアイライナーを1本だけ買いました。

ところが、肌荒れどころか、ノリももちも問題なく、むしろ普通によかったのです。大人だからちょっと高いものでなくてはとか、オーガニックでなくてはとの心の壁が一気に崩れ去りました。

●普段、高さが故に最小限の定番品しか買ってこなかったことに気づく



元々アイシャドウはあまり使っていなかったのですが、マスク姿が当然となると、口紅とチークが見えなくなり、より、顔は疲れきって見えやすくなってしまいます。目に色をもってくるしかないと、次はアイシャドウが必要になりました。

「URGLAM」アイライナーがよすぎたこと、アイシャドウの品ぞろえもよかったことから、一直線で、ダイソーに買いに行きました。


全メイクアイテム。フタがないものと、アイライナー、筆の一部がURGLAMのもの

たくさん色展開があり、ワクワクし、どれもこれも試してみたくなり、決めきれず、アイシャドウ以外にもチークやフェイスパウダーなども買ってみました。いつもなら買わない冒険系色のアイメイクにもトライしてみることに。

するとこれが、楽しいのです! なぜ、今まで冒険せず定番色だけだったのか? それは私にとっては値段が高かったためだということにも気づきました。また、アイシャドウやパウダー類もどれもノリもなじみもよく、本当に驚きました。

●使いやすさアップのため、フタをとりケースに貼りつけてパレットのように収納




メイクアイテムが増えたことで、少し面倒なことに気づきました。それは「フタ」。メイクをするたびにあけ閉めすることが面倒だと感じ始めたある日、取ればいいのか、と思いたち、実践。

フタがなくなることでメイクはしやすい! でもポーチなどにはしまえない。ということで次に、並べる収納にしてみることに。ダイソーで、薄型の半透明のプラケースを購入し、両面テープで、アイシャドウやパウダーを貼りつけました。


アイシャドウ、チーク、パウダーなどを同じケースに貼りつけ、1つのパレットのようにすることで、色の比較がしやすく、筆で取りやすくもなりました。

これにより、今まで眉毛、アイシャドウ、チーク、とアイテムで分けて使っていた化粧品が、絵の具のように色で捉えられるように変化。チークをアイシャドウ、アイシャドウをチーク、アイシャドウをノーズシャドウに、と、自由にお化粧することを楽しめるように。


メイク用品は洗面室に置いています。ホコリのたつ洗濯機やタオルに近く、ホコリがかぶる心配はありましたが、同じ収納ケースを重ねることで、フタも兼ねることができコンパクトに収納できます。

●外出用のメイクアイテムの持ち方も変化



家でのメイクアイテムの見直しに加え、外でのお化粧直しも見直すことになりました。
私の場合、収納レッスンでお客様宅に伺うことが多く、メイク直しは駅のトイレで手早くできることが基本。

以前は持っている数が少なかったので、家用と外用を分けていなかったのですが、たまに家に置き忘れ、外でメイク直しができなかったり、慌ててコンビニで買ったり、逆に、外で置き忘れて、翌日のメイクがほぼできなかったりもありました。


今は、外出用には、前から愛用している練りチークや薄づきの口紅などを厳選して持ち歩くことに。筆が必要なアイメイク関係はナシに。小さなポーチに収まる量になりました。

ポーチの中には、1.保湿用クリーム(右上)、2.練り香水、3.髪ゴム(仕事時は髪をまとめるため予備)。この3つは常備。左上右から4.練りチーク、5.口紅、6.眉パウダー。眉パウダーは、ほぼ使用しませんが眉毛がたまに全部なくなっているときがあるので、安心のため(笑)。

外出用はいつもバックの近くの持ち物のセットに保管してあり、家用とは別に。出し戻しが減り、ラクです。メイクポーチの忘れ物もなくなりました。

●どれもおすすめですが、とくにおすすめは筆




普段使っている筆。右の4本がURGLAMの筆。種類も豊富

とくにお気に入りは筆。以前はどこで買えばよいかもよくわからず、また買うとなると値段も高く、あまり持っておりませんでした。

でもURGLAMなら100円〜大きいものでも300円(税抜き)。筆が多種類あると、上手くなった気がするし、なによりメイクをしていて、とても楽しいです。どうぞ、筆も忘れず、お買い求めください。

今回の出合いによって、「100円やプチプラは値段が安から、イマイチ」と決めつけていたことに気づきました。その先入観が取れたら、次は「値段が安いおかげで、いろんなアイテムや色を試してみたい」という新しい気持ちが生まれました。あまり持っていなかった化粧品が一挙に増えただけでなく、おしゃれの扉が開いた気分です。

毎朝面倒と思いながらしていたお化粧が、今ではとてもラクに、楽しくなっています。そのことが、とても新鮮で楽しいのです! コロナが収束したら、また美容部員さんから買うこともあるでしょう。そのときには、メイクを楽しんでいる客として、以前よりも積極的に相談したいと思います。メイクを少し変えたい、と思っている方には本当におすすめです。

●教えてくれた人
【はらむらようこさん】



整理収納アドバイザー。大阪在住で夫と娘の3人暮らし。多数の片づけの実績から生まれた、今「好き」な物事を肯定しアップデートするオリジナルのメソッドが人気。著書に『「好き」から始める暮らしの片づけ
』(ワニブックス刊)がある。ホームページは「生活デザイン研究室
」、インスタグラムは@lifedesignproject