刑事役を演じる香取慎吾(テレビ東京・BSテレ東の公式サイトより)

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SMAPの“原点“

 香取慎吾(43)が主演する連続ドラマ「アノニマス〜警視庁“指殺人”対策室〜」(テレビ東京系列・月・22:00)は、きょう1月25日に放送が開始される。

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 ちなみに「指殺人」は「ゆびさつじん」と読む。指でパソコンやスマートフォンを使い、SNSなどで誹謗中傷を行う。被害者は耐えられず自殺してしまうこともある。

 そんな非道の行為は、「指による殺人」──タイトルには、こんな意味が込められているという。

 香取の役名は「万丞渉(ばんじょう・わたる)」、警視庁指殺人対策室に配属された刑事という設定だ。

刑事役を演じる香取慎吾(テレビ東京・BSテレ東の公式サイトより)

 何しろ彼が地上波のドラマに出演するのは久しぶりだ。番宣も気合いが入っている。1月23日には「出川哲朗の充電させてもらえませんか?」(同・土・19:54)、25日には「おはスタ」(同・平日・7:05)に出演すると報じられた。

 ファンの期待も高いが、公式サイトに書かれている《民放ドラマ5年ぶり出演&33年ぶりのテレビ東京でのドラマ出演》という一文にも注目が集まっているという。

 香取は2016年、1月から3月まで連続テレビドラマ「家族ノカタチ」(TBS系列)、3月には単発の「ストレンジャー〜バケモノが事件を暴く〜」(テレビ朝日系列)の2本で主演を務めた。そして、この年の12月31日にSMAPは解散。以降、テレビドラマに出演していない。

SMAPファンは大喜び

「あぶない少年III」

 公式サイトで《33年ぶりのテレビ東京でのドラマ出演》は、《1988年の「あぶない少年III」以来》と説明されている。

 だが、ドラマ名を知っても、普通の視聴者には「?」かもしれない。一方、SMAPファンは大喜びだという。デビュー同時からファンという女性が解説する。

「88年10月から放送された『あぶない少年III』はSMAPの原点という位置づけで、それこそ面白い逸話がたくさんあるドラマとしてファンの間では有名です」

 SMAPの結成は88年4月。つまりアイドルグループとして活動を開始してから、僅か6か月でのドラマ出演だった。

V6の坂本昌行とTOKIOの城島茂、国分太一も出演者として名を連ねた

 ドラマ開始時、中居正広(48)は16歳、木村拓哉(48)は15歳。稲垣吾郎(46)と草なぎ剛(46)、森且行(46)は14歳、そして香取慎吾に至っては11歳だった。

 そもそも光GENJIのバックで踊る12人のスケートボーイズが結成され、その中から6人が選ばれてSMAPが誕生した。

 このため、ドラマ「あぶない少年III」は、湘南にある渚学園中等部、その放送部員であるSMAP6人の“成長と友情の物語”。更にスケートボーイズを前身に持つことから、スケボーのパフォーマンスも演じられた。

 ちなみに役名は芸名と全く同じだった。例えば中居正広なら、「中居正広」という役名だったわけだ。

アイドル像を変えたSMAP

 もともと「あぶない少年」の第1・2シーズンは光GENJIが主演を務め、「あぶない少年III」も一種の“橋渡し役”として赤坂晃(47)と佐藤アツヒロ(47)が出演していた。

ドラマの見せ場の1つに、中居くんとキムタクの対立もあった

 更にV6の坂本昌行(49)とTOKIOの城島茂(50)、国分太一(46)も出演者として名を連ねた。

 今となっては豪華なキャスティングだが、前出の女性ファンは、「多分、視聴率は悪かったのではないでしょうか」と振り返る。

「ドラマの中でのSMAPは、昔ながらのジャニーズアイドルと同じ戦略で演出されていました。たのきんトリオや少年隊といった問答無用でカッコいい、まさに“スター”です。ところがSMAPの6人は、それが不思議なくらい似合わなかったのです」

ファンが願う再結成

 結局、SMAPは歌もダンスも魅力を発揮することができず、活路をバラエティ番組に求めて売れっ子になったことはよく知られている。

「バラエティ番組でSMAPの6人は、自分たちの個性を前面に出し、等身大の魅力を発揮しました。『アイドル』には『偶像』という意味があります。旧来型のアイドルが作られた『虚像』だとしたら、SMAPはリアルな生身の魅力に満ちていたのです」(同)

パロディも披露

 これでSMAPは“新規のファン層”の開拓に成功する。従来ならジャニーズアイドルには興味を持たなかった女性ファンも引き込み、老若男女に愛される“国民的アイドル”となる足がかりを得た。

「ところが『あぶない少年III』でのSMAPは、旧来型のアイドルとして、ドラマで虚像を演じていました。そのため注目する人も少なく、相当なSMAPファンでも『見たことがない』という人が少なくなかったのです。まさに幻のドラマでした」(同)

 SMAPが売れれば売れるほど、「あぶない少年III」はお宝映像としての価値を増していった。テレビで紹介される機会も増えた。

 またSMAP自身も、余裕の気持ちで振り返られるようになったのかもしれない。「SMAP×SMAP」(フジテレビ系列:1996〜2016)でパロディコントの題材に選んだことなどから、口コミでファンの間に広まっていったという。

「『スマスマ』で、SMAPがお揃いのパーカーみたいな服を着て、わざと棒読みのセリフでコントを演じているわけです。インターネットもない時代ですから、ファン同士が『あのコントは何だったの?』と情報交換します。すると詳しい人が『あれは昔、テレ東で放送されたドラマのパロディよ』と教えてくれるわけです」(同)

“元SMAP”の安定感

 情報だけでなく、当時の放送を収録したVHSビデオがファンの間を行き交い、内容が共有されていったという。

 その結果、一部のファンの間では、次第に「予知ドラマ」と呼ばれるようになった。

「ドラマの見せ場の1つに、中居くんとキムタクの対立があったのです。殴りあいのケンカをするといった“見せ場”も何回かありました。つまり2人が主役級の扱いだったわけです。中居くんはリーダーですから納得でも、キムタクの抜擢がどうしてだったのか、考えれば考えるほど不思議なんです」(同)

 当時11歳の香取は除外せざるを得ないにしても、森、稲垣、草なぎがドラマで存在感を示しても不思議はなかった。

 だがドラマは中居とキムタクにスポットを当て、残りの3人は脇に回った。SMAPが売れるに従い、実際に2人がグループの人気を牽引していった。

「私たちファンはVHSを見ながら、『この設定、今のメンバーの立ち位置と全く同じだね』と盛り上がったわけです。そうしたことから『予知ドラマ』と呼ばれるようになりました」(同)

 テレ東が公式サイトで《「あぶない少年III」以来33年ぶり》と言及した。そのため多くのファンが懐かしく思い出し、今の状況と重ね合わせてしまったという。

「最近、ジャニーズ事務所を退所するタレントが後を絶ちません。やはり視聴者は、一種のスキャンダルとして受け止めます。そのためCM契約は解除になります。一方、SMAPの5人は、残ったキムタクも、事務所を出た4人も、いまだにCMや映画の出演を続けています。やはりSMAPの人気は安定していると、改めて証明したのではないでしょうか」(同)

ファンが願う再結成

 ジャニーズを出て1人になった中居と、ジャニーズに残ったキムタクが“和解”しなければ、SMAPの再結成は不可能だと考えられている。これもファンが「あぶない少年III」を連想してしまう理由だ。

「やはりドラマと同じように、新しい地図の3人が2人を見守っています。3人が協力して間を取り持ち、中居くんとキムタクが仲直りをするという未来図をどうしても描いてしまうんです」(同)

 テレビ東京の公式サイトに、香取慎吾もコメントを寄せている。やはり「あぶない少年III」のことを思い出したようだ。

《33年ぶりのテレビ東京でのドラマ。小学生だった僕が電車でテレビ東京に通っていた時の緊張感が蘇ります》(註:改行を省略した)

「香取くんがテレ東のドラマに出演することになって、私たちファンの間では『いよいよ原点に戻ったね』と喜んでいます。テレ東のドラマはSMAPの原点ですし、地上波の出演が解禁になったのも原点。香取くんを先頭に、いよいよ“元SMAP”のメンバーはリスタートを切ります。そのゴールは、もちろん再結成です」(同)

週刊新潮WEB取材班

2021年1月25日 掲載