新型コロナウイルスについて県と宇都宮市は29日、新たに83人の感染を発表しました。1日の感染者としては今月26日の42人を大きく上回り、過去最も多くなりました。

29日に感染が分かったのは小山市、那珂川町、那須烏山市矢板市、高根沢町、さくら市、那須塩原市、上三川町、栃木市、真岡市、鹿沼市、足利市宇都宮市、それに東京都の10歳未満から80代の男女83人です。

このうち鹿沼市の鹿沼病院では県内16例目となるクラスターが発生し、入院患者35人、職員4人の合わせて39人が感染しました。

鹿沼病院は28日、入院患者の陽性が確認され、接触したとみられる患者や職員への検査を28日から始めました。

県ではクラスターの発生原因を調査中としましたが、無症状の感染者から広がった可能性があるとみて調査を進めています。

県は病院に支援チームを派遣し、外部と分けて病棟の外への感染拡大を防ぐとともに、職員の防護具着用の徹底などの対策をするよう求めました。

鹿沼病院には入院患者251人、医療従事者など188人がいたということです。

また矢板市役所では勤務する30代の女性職員が感染しました。

矢板市によりますと職員は発症前の24日と25日は窓口で市民対象の申請手続きなど30件以上を行い、26日になって味覚や嗅覚障害などを発症したということです。

濃厚接触者に該当する職員はいませんでしたが、感染拡大防止の観点から同僚6人に対してPCR検査を行い、いずれも陰性だったということです。

県内での感染確認は累計で1349人、重症者は9人です。