森且行が激白「坊主頭にするのも全く抵抗がなかった」/テリー伊藤対談(2)
テリー SMAPをやめてオートレーサーになるのは、最初から決めてたの?
森 いえ。試験を受けるのに身長制限があって、170センチ以下だったんですよ。それが(年齢制限の)22歳の時に175センチ以下になって。年齢的にもラストチャンスだったし、事務所にほとんど何も言わずに受けちゃったんですよね。
テリー なんでそんなになりたかったの?
森 親父と親父の弟がオートレースが大好きで。2人ともなりたかったらしいんですけど、危険だからって、おばあちゃんが受けさせてくれなかったらしいんです。で、小さい時からオートレース場に連れてってもらって、(秘密戦隊)ゴレンジャーとかのヒーローショーを見てる感じで、「カッコいいなぁ」って虜になってしまったんです。
テリー ということは、もし身長制限が最初から175センチだったら、ジャニーズより先にオートレースの試験を受けてた?
森 あぁ、かもしれないです。SMAPでいながらも七夕の短冊には毎年「オートレーサーになりたい」って書いてたぐらいなので。
テリー でも、そういう夢って誰もが持ってるじゃない。マッチ(近藤真彦)だって芸能活動をしながらレースもやってたわけでさ。
森 だからたぶん、みんなは冗談だと思ってたかもしれないです。僕はずっと本気だったんですけど。
テリー オートバイには乗ってたの?
森 乗ってました。(カワサキの)ゼファーっていう400ccのバイクに。それも事務所に内緒で、免許を取ったことも話してなかったんですけど。
テリー それ乗ってて、いけると思ったの?
森 いえ、オートレースのバイクは特殊で、普通とは全然違うので。たぶん、普通のバイクの運転は全然うまくないと思います。
テリー 例えば、高校球児なら自分がプロで通用するかどうか、ある程度はわかるでしょう。でも、森さんは全然わからないわけだよね。そういう中でトップアイドルの座を捨てることに不安はなかったの?
森 なかったです。もうほんとになりたい一心で。坊主頭にするのも全然抵抗なかったですし。養成所の1年間は特にツラい思いはしなかったです。周りはキツいキツいって言ってましたけど、僕は「なれるなら、このぐらいは」っていう。
テリー 根性据わってるなぁ。収入もゼロになるわけでしょう?
森 そうですね、養成所時代は。でも養成所に入るのに100万円ぐらいですかね、それを払ったら1年間は他にお金かからないので。
テリー 同期の人たちからは「アイドルが来たぞ」みたいな好奇の目で見られなかった?
森 それもまったくなかったです。逆にマスコミの方たちが来るから、みんなすごく刺激になったみたいで。
テリー あぁ、なるほど。
森 だから(森のいる)25期は「華の25期」って言われて、速い同期がいっぱいいるし、S級(最高位)もけっこういるんですよ。それはたぶん、注目してもらったからだし、僕に負けたくないっていうのもあったんだと思いますね。
テリー じゃあ、養成所でもすぐに打ち解けて。
森 そうですね。先輩後輩なしに、みんな「森カツ、森カツ」って呼んでくれて。今も整備のことはウソをつかずに教え合って、高め合ってます。