みなさんは高校生の頃、校内で何を履いて過ごしていただろうか。

小中学生の時は「内履き」だったかもしれない。上履き、上靴などと呼ばれるシューズだ。しかし高校生になってから「スリッパ」や「通学靴(土足のまま)」になったという人もいるはずだ。

宮城県で高校時代を過ごした筆者は、通学靴だった。ところが神奈川出身のK編集部員、S編集長は、つま先に学年カラーが付いた内履きを履いていたという。

ツイッターで検索してみると、

「高校の上履きは便所サンダルだったなあ」
「いまだに高校の時のスリッパで大学いってる」
「高校のとき周りほとんどローファーだったけど、なんであんな履きにくい靴通学の靴にしてるか理解できなかった」

などの投稿が見つかった。

学校や地域によって履いていたモノが違うのだろうか。

そんな疑問について、Jタウンネットでは2020年6月19日から12月9日までの間、「高校の時、校内で何履いてた?」をテーマにアンケート実施した。

総得票数は4699票。はたしてその結果は――。

東西の結果を比較すると...

今回、用意した選択肢は「内履き」「スリッパ」「サンダル(便所スリッパ)」「通学靴(土足)」「その他」である。

全国の結果を見てみると、内履きがナンバーワンの得票率。全体の35.7%に当たる1676人から投票があった。2番目は、サンダル(30.2%、1419人)。この2つから大きく票差をつけられ、通学靴(17%、797人)、スリッパ(14.6%、687人)、その他(2.6%、120人)と続いた。

では、地域によって結果に差はあるのだろうか。

下の図表が、全国の得票数を表した円グラフと、各都道県で票数が一番多かった選択肢を色分けした日本地図だ。



やはり、2大派閥は内履きとサンダルのようだ。

新潟・長野・山梨・神奈川以東を東日本、富山・岐阜・愛知・静岡以西を西日本(NTT東西のエリアによる境目)とすると、東は内履きを示した水色ばかりだと分かる。

内履きを選んだ人が多数派を占めたのは、北海道(82.8%)・青森(88%)・岩手(69%)・宮城(57.1%)・秋田(82.6%)・山形(69%)・茨城(76.6%)・栃木(40.9%)・群馬(60%)・埼玉(60.9%)・千葉(57.5%)・東京(38.2%)・神奈川(53.2%)・新潟(77.8%)・富山(76.9%)・山梨(56.3%)・高知(56.3%)・長崎(40%)の18地域となった。

対して西日本は、サンダルが近畿、九州地方に幅を広げている。

サンダルを選んだ人が多数派を占めたのは、福島(47.2%)・石川(55.7%)・福井(82.9%)・長野(57.7%)・岐阜(60.4%)・静岡(35.1%)・愛知(50.6%)・三重(69.3%)・滋賀(45.1%)・京都(56.1%)・大阪(36.4%)・島根(78.6%)・山口(53.7%)・徳島(50%)・熊本(40.9%)・大分(64.7%)・宮崎(43.5%)・鹿児島(44%)の18地域。ちなみに、奈良ではスリッパと票数が拮抗(33.3%)。佐賀では通学靴と拮抗(40%)している。

内履きかサンダルか――。東日本と西日本の得票ポイントを円グラフで比較してみると、その差は顕著である。



東日本の内履き率は、全体の45.7%。対して西日本は20.7%と、やや少数派である。一方でサンダル率は、東日本が25%に対して、西日本は37.9%となっている。

スリッパ、通学靴派が多かったのは...



改めて、都道府県別の地図を見てみよう。

西日本のサンダル率が高いのは、ご覧の通り。ところが、中国・四国地方あたりは、黄色や茶色が目立っている。

そう、スリッパと通学靴だ。

スリッパを選んだ人が多数派を占めたのは、兵庫(31.9%)・岡山(45.2%)・福岡(35.7%)の3地域。通学靴は、和歌山(52.9%)・鳥取(35.7%)・広島(32.2%)・香川(53.8%)・愛媛(88.1%)・沖縄(52%)の6地域となっている。

総じてみれば、東日本は上靴派の一強といった形。西日本はサンダル派を中心に、スリッパ・通学靴派などが目立ったが、逆に上靴派はマイナーという結果となった。

こうした差って、どこにあるのだろうか。

関東以北はほとんどが内履き派。となると、比較的寒い地域では、足元を暖かくさせてくれるモノを好むのだろうか。逆に、温暖な地域は、通気性の良いスリッパやサンダルを......。もちろんこれは記者の推測。実際は、学校の規定による部分が大きいのだろう。

みなさんは、何を履いていただろうか。同窓会などがあったら、この調査結果を元に話に花を咲かせていただきたい。