「順調に見えるが…」 イタリア人元DFがコロナ禍の日本に警鐘「正しい認識ではない」
ベレッリ氏が日本の現状に危機感…再開を控えるJリーグを評価「高いレベルにある」
現役時代はセリエAでプレーしていたイタリア人DFマヌエル・ベレッリ氏は現在、東京にあるACミランのアカデミーでテクニカルディレクターを務めているが、イタリアメディアのインタビューで日本の現状について「この国はアビガンのおかげで安全だと誤解している」と警鐘を鳴らしている。
J1は2月21日〜23日に開幕戦を消化したが、新型コロナウイルスの感染拡大により、第2節以降のリーグ中断が決定しており、Jリーグの再開プランは何度も白紙に戻っている。
ベレッリ氏はACミランのアカデミーのテクニカルディレクターとして東京に5年間在住しているが、イタリアメディア「ヨーロッパ・カルチョ」のインタビューに応じ、日本の生活について「素晴らしい経験だ。来日した時はイタリア語しか話せなかったが、今では英語と日本語を少し話せる」と語る。
一方、ベレッリ氏は日本の現状について「この国はアビガンのおかげで安全だと誤解している」と警鐘を鳴らしている。日本では現在、アビガンが新型コロナウイルスの治療薬として注目されているが、「アビガンのおかげで順調に進んでいるように見えるが、現実に対する正しい認識ではない」と持論を展開。日本での感染拡大はやや鈍化したものの、いまだ1日400人近くが新たに感染しているのが実情だ。
Jリーグについて「セリエAには及ばないが、高いレベルにある。スタジアムの雰囲気はポジティブで、ファンの間での論争がない。以前から知っていれば、私も喜んでここでキャリアを終えていただろう」と称賛しているベレッリ氏。サッカーの再開を願って止まないなか、1日も早い事態の収束を願っていた。(Football ZONE web編集部)