東京・新宿区の新型コロナウイルス感染者の4分の1が歌舞伎町のキャバクラやホストクラブ、風俗店など夜間営業の従業員であることが明らかになったが、夜の銀座も同様だ。

 3月30日夜、小池都知事は新型コロナ感染拡大を防ぐため、「接客を伴う飲食店での感染事例が多発していることから、若者にはカラオケ店やライブハウス、中高年にはバーやナイトクラブの利用を自粛してほしい」と要請した。これを受け銀座のバーやクラブでは相次いで臨時休業に入り、夜の街はゴーストタウン化している。

「新型コロナ感染による肺炎で亡くなった志村けんさんが足繁く通っていた8丁目の『B』や、すでに感染者が出ているクラブは3月から臨時休業に入っていた。そして、小池都知事の自粛要請で8割方の店が同調し始めた。9年前の東日本大震災直後と同じように夜の銀座はガラガラですよ」(8丁目のクラブ店オーナー)

 厚生労働省の新型コロナクラスター対策班の調査によると、複数の感染者が銀座や六本木などの高級クラブを利用していたことが判明。調査結果を受け、小池都知事はクラスター回避で夜の飲食店などに出入りしないよう自粛要請したのだ。

 本誌が複数の銀座クラブ関係者に接触したところ、老舗クラブチェーン『J』の客から感染者が出ていたことが分かった。3月末から『J』は2週間臨時休業。他の銀座のクラブでも“クラブ発の集団感染”を恐れ、3月30日から臨時休業する店舗が相次いだ。

 実は、銀座では2月の最終週から『老舗クラブのホステスが最近、店に出勤していない。体調が悪そうだったから店側が自宅待機させている』という噂が飛び交っていた。

「しかし、その店は営業していたので噂はデマの類いだとして一旦“終息”したんです。しかし後日、同店に保健所が入ったことから感染は事実だった。『J』は系列店も含め全店で臨時休業している。銀座の常連客はハシゴする人が多いから、二次的クラスター感染はあるでしょうね」(銀座料飲組合関係者)

 未確認ながら銀座界隈のコロナ感染情報は他にもあり、ほとんどのクラブが休業に追い込まれていた。

「老舗クラブ『M』、大箱クラブ『D』、マスコミ御用達の『S』、『A』など枚挙に暇がない。銀座はハシゴ客が多いですからね。もしかすると、感染者は同一人物の可能性もある。『M』はホステスと男性従業員へのクラスター感染防止のために休みにしたようです」(7丁目のポーター)

 コロナウイルスの感染拡大が止まらない夜の銀座。クラブオーナーたちの“ママ会”は、3月30日からの臨時休業を決めたという。

「みのもんたが常連の『Ⅴ』、渡部篤郎やジャニーズのタレントらが通っている『F』なども臨時休業に入っていますよ」(前出・銀座料飲組合関係者)

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