画像提供/架神恭介先生

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 皆さん、「パンク」ってご存知? 「パンク」といえば、髪をツンツンさせた人が楽器弾きながら暴れるヤツ、程度のイメージしか持ち合わせていない。大人気コミック『NANA』の作中でも頻繁に目にするけれど、正直なんのことだかサッパリ・・・という方もいらっしゃるはず。そんなアナタのために出ました、『完全パンクマニュアル はじめてのセックス・ピストルズ』。早速読んでみたぞ。

 まず、表紙をめくってビックリ。剣道の胴着に身を包んだ女性が、竹刀の代わりにベースを持って素振りの練習をしている写真がある。なんで剣道着にベースなの・・・でも、確かにテレビで観る「パンクロッカーがベースを振り回す図」にそっくりだ!

 このように、私たちのなかに漠然とあるパンクロッカーの像、「パブリックイメージ」を基に、マニュアルは進行していく。先ほど「パンクといえば、髪をツンツンさせた人が楽器弾きながら暴れるヤツ」と書いたが、どうやらそれは間違っていなかったらしく、ライブの章では「とりあえず何か壊しとけばパンクですので、思う存分手当たり次第に破壊しましょう」などと書かれている。さらに自室で音楽を聞く際は「音が鳴ったらラジカセを部屋の隅に放り投げ、ひたすら踊り狂う」ということを実践しなければならないのだそう。

 それらのマニュアルに背くパンクロッカーたちは「ファッションパンク」と呼ばれ、蔑みの対象となってしまうらしい。・・・なかなかヘビーなんだけど、真のパンクロッカーたちは本当にこのマニュアル通りのことを行っているのだろうか?

 「もちろんその通りです。このマニュアル通りにできないヤツらは、みんなニセモノのファッションパンク野郎です」(著者・架神恭介先生)

 ・・・どうやら本当にこのままらしい。私はパンクに詳しくないので全く知らなかったのだが、架神先生によればこれは全てリアルな現実であり、世の中のパンクロッカーは一人残らずこの通り実践しているとのこと。

 ちなみにこの本、ウェブサイト上の記事をもとに構成されているので、内容の何割かはサイトで拝読することができる。著者の架神恭介先生と辰巳一世先生が所属するパンクバンド「真剣に解散を考えている。」(これ、バンド名です!)の曲もダウンロードすることができるので、ぜひアクセスしてみて欲しい。・・・それにしても、実にパンキッシュなバンド名であるなぁ。(安田明洋/verb)

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