鎮川の住民らと懇談する文大統領=9日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、新型コロナウイルスによる肺炎が発生した中国・湖北省の武漢市からの帰国者が隔離生活を送っている中部の忠清北道・鎮川と忠清南道・牙山を相次いで訪問した。

 武漢からは先月31日に第1便のチャーター機で368人、今月1日に第2便で333人が帰国。政府が指定した鎮川と牙山の公務員研修施設でそれぞれ173人と526人が隔離生活を送っている。

 文大統領は鎮川の施設で陳永(チン・ヨン)行政安全部長官から帰国者の生活などに関する報告を受け、現場関係者らを激励した。

 また、施設の近くで地元住民との懇談会を開き、帰国者の受け入れに協力したことに感謝を表明。「この疾病は韓国社会が十分に管理でき、克服できるという事実は確認されたと思う」として、「祭りなど人々がたくさん集まる行事はなるべく自粛する必要があるが、日常生活で必要な経済活動や消費活動は萎縮せず、普段通り行ってもいいと思う」と述べた。

 その後、牙山の施設に移動して報告を受け、同地域の住民とも懇談会を開いた。近くの伝統市場の視察も行った。

 帰国者の受け入れに反対するなど、動揺が広がっていた地域に配慮するとともに、地域経済の過剰な萎縮を防ぎたい狙いがあるとみられる。