「最高の国」ランキング、日本は3位 「起業のしやすさ」などで上位に入る一方で「冒険的要素」は低評価
米誌US News & World Reportが1月に発表した2020年の「世界最高の国」ランキングで、日本は19年調査から順位を1つ落としたものの3位に輝いた。
調査は世界36か国の計2万人以上を対象に実施。ペンシルベニア大学ウォートン校の研究チームが開発した評価モデルに基づき、「文化的影響力」「市民の権利」「ビジネスの開放度」など9項目を数値化し、ランキングにした。
項目別にみると、日本は「起業のしやすさ」(2位)、「成長性」(5位)、「文化的影響力」(6位)、「総合的影響力」(7位)などで高評価を得た。一方で「冒険的要素」(34位)、「ビジネスの開放性」(25位)は比較的低い評価に。順位を落とした理由としては、前回3位のカナダが「生活の質」(1位)などで高評価を得たことにより逆転を許したほか、日朝の緊張悪化などが指摘されている。
「総合的影響力」が評価され中国は15位に 韓国は?
ランキング1位には、前回に続いてスイスを選出。「ビジネスの開放度」「起業のしやすさ」といった経済的利点が高評価を受けている。
2位のカナダ、3位の日本以降には、ドイツ、オーストラリア、イギリス、アメリカ、スウェーデン、オランダ、ノルウェイが入り、トップ10のうち7か国をヨーロッパの国々が占める結果になった。
一方、ワースト1位はレバノンに。「市民の権利」「生活の質」「起業のしやすさ」などで著しく低い評価を受けた。このほか、下位から順に、セルビア、オマーン、ベラルーシ、チュニジアと、ワースト5には中東や北アフリカの国々が名を連ねた。
アジアに限定すると、トップの日本に続いたのは15位の中国。「総合的影響力」が比較的高く評価された。すぐ後ろにシンガポール(16位)が続き、韓国は20位だった。