J1に昇格した横浜FCとの契約を更新した三浦。その一挙手一投足には海外メディアも注目している。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 横浜FCの三浦知良が契約を延長したという一報は、世界的なニュースとなっている。

 2月26日に53歳となる“キング”が、かつてプレーしたイタリアの地でも、リビング・レジェンドの偉業は伝えられている。衛星放送『Sky Sport』は1月14日、「チームとサッカーに対する信じられないほどの忠節の物語」と報じた。

 三浦は1994-95シーズン、当時世界最高峰と言われていたセリエAのジェノアに移籍。アジア人で初めてセリエAでプレーする選手となった。得点は1ゴールに終わったが、サンプドリアとのダービーマッチだったこともあり、強烈なインパクトを残した。

『Sky Sport』も、三浦を「本当のラストサムライ」と評し、趣味ではなくプロとしてピッチに立っていることを「信じられないこと」だと称賛した。ジェノア時代のゴールについては、「イタリアでは1得点だけだったが、忘れることができない。ダービーでのゴールだったからだ。試合に負けたのは仕方ない」と伝えている。

 そのほかにも、同メディアは若かりし頃のブラジル挑戦を「キャプテン翼のお話のように」と伝え、横浜FCが昇格したことでアンドレス・イニエスタがプレーするJ1のクラブになったことも紹介した。

 そして最後に、『Sky Sport』は「“サッカー選手の三浦知良”が亡くなったと言われたい」という以前に本人が口にしたコメントを引用し、「ミウラは最後までボールに忠実」と締めくくっている。

 当時の環境から、セリエA挑戦時には商業目的と揶揄されることもあった三浦だが、50歳を過ぎてなお、現役として挑戦し続ける近年の姿には、カルチョの国も敬意を払っているようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部