長野の新星・御嶽海の出身地「上松町」ってどんなところ?
2018年7月22日、大相撲名古屋場所で関脇の御嶽海関(出羽海部屋)が優勝した。御嶽海は長野県木曽郡上松町(あげまつまち)出身、地元・長野県では郷土力士の快挙に歓喜の声が上がった。
上松町は、御嶽海のしこ名の由来となった御嶽山の近くにある町だという。いったいどんなところか、ご存じだろうか?
なんと浦島太郎が住みついて、釣りを楽しんだ?
寝覚の床(Qurrenさん撮影、Wikimedia Commonsより)
上松町は長野県南西部に位置する、人口約4000人の小さな町だ。町の東端には中央アルプスの最高峰である木曽駒ヶ岳がそびえ、町のほぼ中央を木曽川が流れている。木曽川沿いに木曽谷ならではの雄大な景勝美が見られる。その代表が、寝覚の床(ねざめのとこ)だ。
寝覚の床は、木曽川の流れが長い年月にかけて花崗岩の岩盤を浸食してつくりあげたもの。国の史跡名勝天然記念物に指定されている。
ここには、なんと浦島太郎が竜宮城から帰って来た後、晩年を過ごした地という伝説がある。浦島太郎は上松の里が気に入って住みつき、寝覚の床で釣りを楽しんだという。
赤沢自然休養林(Saigen Jiroさん撮影、Wikimedia Commonsより)
森林浴発祥の地とされる、赤沢自然休養林も見逃せない観光スポットだ。樹齢300年を超える木曽ヒノキの天然林が、爽やかな香りの美林を形成している。
赤沢自然休養林にはいくつかの散策コースがある。なかでもおすすめは、伊勢神宮の式年遷宮に使われたご神木の切り株を見られる「駒鳥コース」だ。荘厳な雰囲気の中での森林浴は、貴重な体験となるだろう。
木曽駒ヶ岳(Σ64さん撮影、Wikimedia Commonsより)
また木曽谷の東部には、日本最大の花崗岩山脈「中央アルプス木曽駒ヶ岳」がそびえている。標高2956m。イギリスの有名な登山家、ウォルター・ウェストンが登頂したルートとしても有名だ。木曽駒ヶ岳の固有種であるキク科ヒメウスユキソウなど、豊かな高山植物が見られる。
猛暑・酷暑の夏、御嶽海の故郷で過ごす休暇も、アリかもしれない。