「無意味な論争を探している」 神戸MFイニエスタ、母国の“国旗スパイク騒動”に不満
Jデビューを果たした湘南戦で履いたスパイクの国旗が母国スペインで物議
J1ヴィッセル神戸に加入した元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタは、22日に行われたリーグ第17節湘南ベルマーレ戦(0-3)で日本デビューを飾った。
しかし、母国スペインでは、プレー以上にイニエスタが着用したスパイクが物議を醸しているようだ。
イニエスタは湘南戦の後半14分から途中出場。試合にこそ敗れたものの、合流間もないなかで鋭いスルーパスや強烈なボレーシュートで随所に存在感を示した。
もっとも、母国スペインではJリーグデビューを果たしたイニエスタのプレーではなく、その足元が注目を集めているようだ。湘南戦ではロシア・ワールドカップ(W杯)でも使用したスパイクを着用したが、かかとの部分にスペイン国旗が刻まれており、スペイン国内では一度も披露されなかった一足であることが取り上げられた。スペインメディア「クアトロ」は、その理由にカタルーニャ地方の独立騒動が関係しているのではないかと指摘している。
しかし、イニエスタは自身の公式ツイッターでこの記事をリツイートし、「日本にいる時でさえ無意味な論争を探し求めている…」とスペインメディアの対応に不満を覗かせた。
1万km以上離れた日本でも論争に巻き込まれる事態に…
これを受け、スペイン紙「アス」は、「イニエスタがスパイクを巡る議論に一石を投じる」と題して特集。政治問題から距離を取りたいはずのイニエスタが、スパイクのヒールで訴えているという指摘に対し、ツイッターで皮肉を込めた拍手の絵文字を使っていることも紹介している。
スペイン紙「ABC」では、物議を醸すスパイクについて、スペイン国内で起きている独立騒動を気にせず堂々と母国の国旗と背負うことができるためと説明しているが、結果的には1万km以上離れた日本でも政治的論争に巻き込まれてしまった。これも、世界的なスーパースターならではの宿命なのかもしれない。
(Football ZONE web編集部)