実は断然優秀。コンビニ各社がシニア世代を積極的に雇う真の理由
昨今、コンビニ各社がシニア世代を積極的に雇い入れていることをご存知でしょうか。無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』の著者で繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんによると、それは決して「高齢者の雇用促進」という面からではなく、純粋にシニア層の能力を買ってのことだと言います。佐藤さんは記事中その理由と、今後「シニア店員」に期待される大きな役割についても記しています。
「シニア店員」を積極的に採用しろ!
いまコンビニ各社は、店員さんへのシニア層の採用を積極的に行っています。政府が訴えている「高齢者の雇用促進」ではなく、シニア層の“能力”を買っての採用です。
セブン‐イレブンは、年齢無制限で、労働日数・労働時間も相談に応じています。なぜ、そこまでしてシニア層を採用するのでしょうか。それは、「コンビニが社会で果たす役割」にあります。言い換えれば、社会から求められていることに応えるためには、シニア層の力が必要なのです。
シニア層は社会経験が長く、常識や人との接し方を知っています。SNSで暴走するような若い店員のようなことはしません。学生やフリーターと比べると、勤務態度が良く、遅刻や欠勤も少ないのです。世代的に真面目な人が多いので、自分の与えられた仕事・役割をきちんと理解しています。それが、若い店員にも良い影響を与えていると言います。
しかし、これらはシニア層の“素質”であって、“能力”ではありません。コンビニが期待する能力は、もっと他にあります。
コンビニではいま、高齢者の利用が増えています。遠くのスーパーより、近くのコンビニ。お店の規模や利用できるサービスが、高齢者にとって非常に便利なのです。
スーパーは大きくて疲れますが、コンビニは小さい。すぐに食べられるお弁当や惣菜、小さくカットされた野菜が売られている。荷物を送ることも公共料金を支払うこともできる。そんな便利さに気づいた高齢者が、日常的に利用するようになったのです。
こうなると、高齢者にとってコンビニは、生活に不可欠な存在となってきます。コンビニとしても、望まれているのなら、それに応えなければなりません。
そこで始まった取り組みが、ひとり暮らし高齢者への買い物支援や弁当の配達、移動販売などです。この取り組みに必要なのが、シニア店員なのです。
若い店員でも良いのですが、高齢のお客さまとのコミュニケーションが難しい場合があります。シニア店員なら、同年代や年配者の気持ちを理解しやすいと言えます。
また、地元の人間なら、地域の実情にも詳しいので、お客さまとのコミュニケーションが取りやすいのです。人と人との繋がりを作りやすいので、地域密着型の店舗として、お客さまにも愛されます。
今後、コンビニに求められるのは、「地域のインフラを担うこと」です。地域の中心的存在となって、地域社会を守っていく。その“機動力”となるのが、シニア店員なのです。
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