【MLB】大谷、初勝利も反省忘れず 被弾の2回「一言で言うともったいない」
“二刀流”本格始動に「始まったんだなっていう感じ」
1日(日本時間2日)に敵地アスレチックス戦でメジャー初先発初勝利を飾ったエンゼルス大谷翔平投手。6回を投げて1被弾を含む3安打6奪三振1四球で3失点(自責3)という上々の内容で、チームを勝利に導いた。開幕戦に野手として出場し、その10日以内に投手として先発するのは、ベーブ・ルース以来99年ぶりの歴史的快挙。記念すべきマウンドを白星で飾った23歳右腕は、「個人的にも勝ってよかったですし、勝って次のカードにいけるので、チームとしてもすごくよかったんじゃないかと思います」と晴れやかな顔で振り返った。
初めて降り立つメジャーのマウンド。「すごい周りが近く感じましたし、(オープン戦とは)雰囲気的には全然違う」を話したが、そこに緊張はなかったという。「全体的にすごく楽しめた」という右腕は「そっちの気持ちの方が緊張感を上回った。入りから最後までそういう気持ちだった」と明かす。
初回は3者凡退としたが、2点リードの2回1死、2連打された後でチャップマンに左中間へ逆転3点弾を運ばれた。「一言で言うともったいない。あれで負けていたら悔いが残るんじゃないかなって」と振り返った場面は、2ストライクまで追い込みながら決め球を投げきれず。「やっぱり先制点を取ってもらった直後に逆転されてしまうというのは、流れ的にすごくよくない。勝てる投球ではないのかなという感じはした」と反省した。
だが、3回からは立ち直り、アスレチックス打線に安打を許さず。1四球を与えたが、危なげない投球で6回を投げきった。この時、有効活用したのがスプリットだ。オープン戦では制御に苦戦したボールを生かせたのは、バッテリーを組んだ正捕手マルドナードのおかげだという。
「今日は低めのフォークにすごい反応よく、1球も逸らさずに丁寧に捕球してくれていたので、そこはすごく感謝したいですし、切り替えるきっかけにもなったのかなと思います」
3回以降に記録した12個のアウトのうち、実に5つはスプリットで奪ったものだった。
投打ともにデビューを果たし、いよいよメジャーでも二刀流として本格始動した。子供の頃から夢見た舞台に立っても「ここまで来たんだな、というよりは、始まったんだなっていう感じの方が強くて」と、その目はしっかり未来を見据えている。99年ぶりの二刀流誕生。新たな歴史は始まったばかりだ。(Full-Count編集部)