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Intelは1月7日(米国時間)、第8世代Intel Coreプロセッサの新モデルとして、AMD製のディスクリートGPU「Radeon RX Vega M」を搭載した「8th Gen Intel Core Processors with Radeon RX Vega M Graphics」を正式発表し、スペック概要を公開した。同製品を採用したデバイスは2018年第1四半期に投入されるという。

「8th Gen Core Processors with Radeon RX Vega M Graphics」は、Intelが2017年11月に公開した新プロセッサ。ゲームやコンテンツ制作、VR/MRといった高いパフォーマンスが求められる用途を対象としたノートPCや小型フォームファクタ向けの製品となる。

○CPUとGPU、グラフィックスメモリを同一パッケージに

4コア/8スレッドCPU「Kaby Lake-H」に加えて、EMIB(Embedded Multi-die Interconnect Bridge)技術を採用することで、Radeon RX Vega Mと4GBのお広帯域メモリ「HBM2」を1パッケージで提供する。

各モデルのスペックとGPUの仕様は以下の通り。Core i7グレード 4モデルとCore i5グレード 1モデルの計5モデルをそろえ、Compute Units(CU)がのRadeon RX Vega M GLを搭載したTDP 65W製品と、24CUのRadeon RX Vega M GLを搭載したTDP 100W製品を展開する。

なお、グラフィックスはサブシステムとして、CPU内蔵のIntel UHD Graphics 630とRadeon RX Vega Mの2系統をサポートし、動画トランスコードなどの機能や画面出力もIntel UHD GprahicsとRadeon RX Vega Mそれぞれのものを利用できる。

○3年間どころか直近のプレミアムPCを上回る性能

Intelはパフォーマンスの指標としてベンチマークテストの数値も公開した。まず、Intel Core i7-8705GとIntel Core i7-4720HQ+NVIDIA GeForce GTX 950Mの比較では、グラフィックス性能で2.2倍〜2.3倍、ゲーム(Vermintide2)で3倍、HandBrakeによるトランスコードで6.7倍の性能向上が見られたほか、Adobe Premiere Pro CCでは処理時間が42%高速化した。

Intel Core i7-8705GとIntel Core i7-8550U+NVIDIA GeForce GTX 1050の比較では、グラフィックスで1.3倍、ゲームタイトルで1.1〜1.4倍の性能向上を実現するという。

また、最上位モデルIntel Core i7-8809GとIntel Core i7-4720HQ+NVIDIA GeForce GTX 950Mの比較では、グラフィックスで2.4倍〜2.7倍、ゲームパフォーマンスで2倍〜2.7倍ほど上回る。

さらにIntel Core i7-8809GとIntel Core i7-7700HQ+NVIDIA GeForce GTX 1060(Max-Q)の比較では、グラフィックスで1.07倍、ゲームパフォーマンスで1.07倍〜1.13倍の性能向上を実現したという。

○基板の実装面積を大幅削減し、薄型軽量化を実現

また、基板にCPUとGPU、グラフィックスメモリを実装する従来方式と比べて、フットプリントを大きく削減することが可能で、ベビーユーザーが使用するようなハイパフォーマンスなプレミアムノートPCの薄型軽量化を実現する。また、駆動時間の向上を実現するという。

さらに電力管理機能として「Intel Dynamic Tuning」を新たに搭載。CPU・GPUの間で温度や電力供給、パフォーマンス状態をモニタリングするほか、ゲームなどワークロードによってCPUとGPU間における電力共有の割合を調整する。