【プレビュー】優勝争いに名乗りを挙げるのはどちらか?《リバプールvsアーセナル》

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▽プレミアリーグ第3節、リバプールvsアーセナルが日本時間27日24:00にアンフィールドでキックオフされる。昨シーズン4位のリバプールと、同5位のアーセナルによる優勝争い参戦を狙うビッグクラブ同士の一戦だ。

▽クロップ体制3年目で真価が試されるリバプールは、ワトフォードとの開幕戦で新戦力のFWサラーがいきなり活躍を見せるが、課題のセットプレーの守備は改善されず、3-3のドローという微妙なスタートを切った。さらに、FWネイマールを失ったバルセロナの後釜と目されるMFコウチーニョの去就問題が噴出するなど、厳しい船出となった。

▽それでも、難敵ホッフェンハイムとのチャンピオンズリーグ(CL)プレーオフを連勝で飾り、懸念材料だったCL本戦出場を決定させ、残り1週間を切った移籍市場でも新たな補強が可能に。さらに、前節のクリスタル・パレス戦ではサラーと同様に新戦力のDFロバートソンが安定したプレーをみせるなど、実りある内容で今季リーグ初白星を手にした。迎える今節は、昨季得意としていたトップ6との初戦でアーセナルを迎え撃つ。

▽一方、苦手とする開幕戦でレスター・シティとの激しい打ち合いを制して白星スタートを切ったアーセナルだが、第2節では鬼門ブリタニア・スタジアムでストーク・シティに競り負け、痛恨の今季初黒星。昨季終了後に2年の新契約にサインしたヴェンゲル監督は、今季も序盤から脆さを見せてしまった。

▽ただ、ここに来て今夏の懸念材料だったMFエジルとFWサンチェスの2大エースの残留が決定的となっており、少なからず明るい情報もある中、今季のトップ4返り咲きに向けた試金石となるリバプール戦に臨む。トップ6相手に無類の強さを見せるリバプールとのアウェイゲームだけに勝ち点1でも問題ないが、相手がCLプレーオフ終わりで疲弊していることを考えれば、勝ち点3を持ち帰りたいところだ。

◆リバプール◆

【4-3-3】


▽リバプール予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:ミニョレ

DF:アーノルド、マティプ、ロブレン、ロバートソン

MF:カン、ヘンダーソン、ワイナルドゥム

FW:サラー、フィルミノ、マネ

負傷者:DFアーノルド、クライン、MFララナ、コウチーニョ

出場停止者:なし

▽出場停止者はいない。負傷者に関しては長期離脱中のララナとクライン、体調不良と去就問題に揺れるコウチーニョが引き続き欠場となる。また、足に軽傷を抱えるアーノルドにも欠場の可能性があり、間に合わない場合はミルナーやジョー・ゴメス、フラナガンらが代役に入る見込みだ。

◆アーセナル◆

【3-4-3】


▽アーセナル予想スタメン
(C)CWS Brains,LTD.
GK:チェフ

DF:ムスタフィ、コシエルニー、モンレアル

MF:チェンバレン、ラムジー、ジャカ、コラシナツ

FW:エジル、ラカゼット、サンチェス

負傷者:DFチャンバース、MFカソルラ、ウィルシャー

出場停止者:なし

▽出場停止者はなし。逆に、昨季リーグ最終戦で一発退場したコシエルニーが3試合の出場停止から復帰する。負傷者に関してはカソルラとチャンバースに加え、マッチフィットネスの問題でウィルシャーが欠場する。その一方で、コンディションが整ったエースFWサンチェスが復帰する見込みだ。

▽システムに関しては、今季に入って[3-4-3]の機能性がいまひとつだが、コシエルニーの復帰を考慮して、もうしばらく我慢して同じ布陣を採用すると予想する。メンバー選考に関しては、ウイングバックと左ストッパーのポジションで変更の可能性がある。より守備的に戦うならば、ベジェリンを左右のどちらかで起用することになる。

★注目選手

◆リバプール:FWモハメド・サラー
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▽リバプールの注目プレーヤーは、今夏クラブ史上最高額となる総額5000万ユーロでローマから加入したサラーだ。バーゼルからチェルシーに加入したプレミア最初の挑戦はチーム戦術や環境面に順応できず、悔しい結果に終わった。だが、戦術大国イタリアで揉まれたエジプト代表FWは、プレシーズンの時期からリバプールのスタイルにきっちり順応。

▽リーグ開幕戦となったワトフォード戦で1ゴールにPK奪取と獅子奮迅の活躍を見せると、直近のCLプレーオフでもホッフェンハイム相手にゴールを記録。ボールの出し手となるコウチーニョやララナを欠くため、まだまだ完全ブレイクに至っていないが、マネとの世界屈指の快速ウイングコンビ、流動的なCFフィルミノとの連係は確立されてきており、お世辞にもソリッドとは言い難いアーセナル守備攻略の切り札として活躍が期待される。

◆アーセナル:FWアレクサンドル・ラカゼット
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▽アーセナルの注目プレーヤーは、サラー同様にリヨンからクラブ史上最高額の4650万ポンドで加入したラカゼットだ。リーグ・アンで3年連続20ゴール以上を記録した生粋の点取り屋は、レスターとのリーグ開幕戦でも早々にデビューゴールを記録した。

▽直近のストーク戦ではゴールを逃がすも、優れた足元を生かしたボールキープや味方をシンプルに使うプレー、相手DFをかく乱するオフ・ザ・ボールの動きと単なる点取り屋ではない、多彩さを早くも披露している。今回のアーセナル戦では自身と感覚を共有できるサンチェスの復帰が濃厚となっており、すでに共演済みのエジルと共にガナーズの新たなアタッキングユニットとして、リバプール守備陣攻略を目指したい。