CBS MarketWatchによると、15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所(NYMEX)で、米国標準油種であるWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の9月物の終値は、米国で新たな製油所のトラブルによる操業停止のニュースがなかったことに加え、米エネルギー省が17日に発表予定の12日までの週の石油在庫統計で、市場では原油在庫が増加するとの見方が広がっていることから、石油の供給懸念が後退し、過去最高値となった前週末値に比べ59セント安の1バレル＝66.27ドルと反落した。

　　ガソリンも過去最高値となった前週末値から4.27セント（2.1％）安の1ガロン＝1.9621ドル、暖房油は同3.63セント（1.9％）安の1ガロン＝1.8692ドルとそれぞれ反落した。天然ガスは、同4.8セント安の100万Btu＝9.54ドルで引けた。

　　一方、主要産油国が集中する中東では、今週、イスラエルのガザ撤退やイラク憲法草案の起草をめぐる混乱に加え、ウラン転換活動を再開したイランに対するブッシュ大統領の武力行使示唆などから、イランと欧米諸国との関係悪化が懸念されるなど、依然、不安要因がくすぶっており市場は今後の動向に注目している。【了】

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