メールマーケの新潮流「コンテクスチュアルメールマーケティング」とは/エクスペリアンジャパン 株式会社
ここ数年、スマートフォンなどモバイル端末の急速な普及に伴い、ユーザーがメールを見る状況やタイミングは目まぐるしく変化しています。こうした ユーザーの状況を理解せずにメールを配信しつづける旧時代的なメールマーケティングでは、真の成功をおさめることは難しくなってきているとも言えます。
もしメールマーケティングの効果を最大化したいのであれば、ユーザー個々の状況に合わせたメッセージを訴求し、少しでも受け手側の心理とのギャップ を減らすのが得策でしょう。もちろん、いきなり究極的なOne to Oneを目指すのは費用対効果を考えてもハードルが高いうえ、行き過ぎるとユーザーの不快感を買って逆効果になる恐れもあります。ただ、ユーザーが心地良 いと感じる程度の範囲で、ユーザーそれぞれの状況に合わせて訴求内容を変えることは、とても意味あることになるでしょう。
ここで大切になってくるのが、「コンテクスチュアルメールマーケティング」です。「コンテクスチュアルメールマーケティング」とは、コンテクストマーケティングの一環で、顧客の状況や背景、心理状態に配慮し、それに相応しいメールコンテンツを提供しようという考え方です。
メールを受信したユーザー個々の行動や背景、状況に即したコンテンツを「いつ・どこで・どのように」=「どんな文脈」で伝えるかを考慮し、かつそれを新しい技術によって効率的に実現する、一歩進んだメールマーケティングというわけです。
では実際にどのような技術があるのでしょうか?今回はその中からいくつか分かりやすいものをご紹介します。
1:メール開封地点の天気に応じて画像を変える
メールを開封する場所はユーザーによって異なります。ある人は北海道かもしれないし、九州、四国、沖縄など、どこで開封するかは人それぞれです。そ して、開封した地点が違えば、当然天気も異なってくるでしょう。この違いをうまく活用して、例えば雨の地域で開いた人には雨の日クーポンを自動で差し込ん だり、雪の地域には雪かきグッズを紹介したりすれば、個々の状況に合わせたコンテンツが訴求できますよね。その人の置かれた状況に応じて、施策をリアルタ イムに最適化できるというわけです。
2:メールを開封したタイミングによって画像を変える
開封するタイミングも人それぞれ違います。例えば11月1日の12時に配信したとしても、全員がそのタイミングで開封するわけではありません。ま た、開封するタイミングによって、ユーザーの心理も異なってきます。もし、セールやキャンペーンの時期によって画像を自動で変えることができたら、ユー ザー心理に寄り添ったコンテンツが訴求できそうですよね。あるいは新発売の商品があって、発売日まではモザイクをかけた画像、発売当日にモザイクを外して 商品のビジュアルを公開するなど、さまざまな応用も可能です。
3:メール開封地点の最寄りの店舗を地図で表示
実店舗を所有している企業が、メルマガから店舗誘導を行いたいケースに便利なのがこれです。例えば開封した地点から最も近い店舗を、メルマガ内で自 動的に地図として表示させる、といったことが実現できます。全国にチェーン展開している場合などは、特に有効でしょう。大阪に住んでいる人に東京の店舗を 紹介してしまうということも起こりにくいですからね。
このように、ユーザー個々の状況に合わせてさまざまな仕掛けを行うことができる、それが私たちの提案する「コンテクスチュアルメールマーケティン グ」の特徴です。今回ご紹介した手法は、やろうと思えば手動でもできるかもしれません。しかしこの新しい手法のミソは、システマチックに、自動で切り替え ることができる点です。より高度なメールマーケティングの手法を、効率的に実現することで、施策効果の向上も期待できます。
エクスペリアンジャパンでは、今後も「コンテクスチュアルメールマーケティング」をはじめ、新しい技術や手法を取り入れながら、メールマーケティング市場全体をさらに盛り上げていきたいと考えています。