「うちの子介護はじめてノート」〜「うちの子、散歩が好きなの!連れて行っていいかしら?」の声にお答えします〜/武田 真優子
■「うちの子、散歩が好きなの!連れて行っていいかしら?」
この飼主さんのうちの子は、13歳。足腰が弱くなってきて、歩くときに下半身がふらつきます。時につまづきます。この状態でも散歩をしてよいものが、悩まれています。
■うちの子にあった運動をすることは必要です
この飼主さんからの質問の答えは「はい」です。体力を維持するための基本的な筋肉を保つ意味で、うちの子にあった運動は必要です。過剰な運動は避けましょう。
■うちの子との散歩の際に気をつけること4つ
1)体調に合った散歩スタイルを作る
老齢になると、体力の変化はもちろんですが、天気や季節によっても変化がみられます。体調を見ながら、うちの子にあった散歩を無理のないようにしましょう。
2)散歩の前にウォーミングアップをする
うちの子に負担をかけすぎないように、ウォーミングアップを行ってから、本格的な散歩をしたいものです。ウォーミングアップとしては、「 関節を軽く曲げ伸ばしする」「 リードをつけて家の中や庭で歩かせる」などを、うちの子の体調に合わせて行うとよいでしょう。
3)散歩途中で遊びを取り入れる
歩くだけでなく、うちの子がワクワクするような楽しい遊びを取り入れましょう。楽しい散歩は、体も脳も刺激し、老齢犬にとってよいことばかりです。
4)他のイヌとのコミュニケーションを積極的にとらせる
他のイヌと会わせると疲れそうだから接触は避けているという飼主さんが時々いらっしゃいます。適度な刺激は体も脳も活性化します。
■イヌは孤独が苦手?
イヌは群れで行動するので、孤独が苦手だと考えられています。うちの子と飼主さんやご家族と接することも大切なことですが、イヌ同士の刺激はさらによいものです。もちろん、他のイヌが苦手なうちの子もいることでしょう。うちの子のようすを見ながら、試してあげましょう。
■介護には絶対はない
介護方法は、解剖学、生理学上で「こうしたほうがいい」ということはありますが、絶対にこうすべきというものはありません。なぜなら、そのご家庭やうちの子をとりまく環境、うちの子の体の状態によって、変わってくるものだからです。
つまり、介護はうちの子に合わせ、試しながら組み合わせるものです。それゆえ、この記事に書かれていることが、ぴったりと当てはまらないケースがあります。その際は、まずは、かかりつけの動物病院にご相談ください。