Google、Facebook、IBM、マイクロソフト、アマゾンの「人工知能パートナーシップ」は何を目指すのか?

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アマゾン、フェイスブック、グーグル(Deep Mind)、IBM、そしてマイクロソフトが、発展し続ける人工知能(AI)を前にパートナーシップを組む。彼らの連携は多くの人が抱いているAIへの不安を集約することにあるようだ。

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「グーグルゾン」という、ある種のジャーゴンがある。読んで字のごとくグーグルとアマゾンとを合わせた駄洒落だが、ことばそのものは2004年につくられた「EPIC2014」というムーヴィーに登場する空想上の企業の名前に由来する。

8分少々のムーヴィーのなかでは、両社がひとつになることで既存のどのマスメディアより巨大なメディア企業ができ世界を制するだろうと予測されるのだが、もちろんそんな企業がいま存在するわけではない。

しかし、16年のいま、グーグルゾン以上の同盟が生まれることになった。グーグル(とくに、AIを担う傘下の企業、Deep Mind)、アマゾンに、フェイスブック、IBM、マイクロソフトを加えた5社が、「Partnership on AI」という名の新しい組織を設立した。

人工知能(AI)と人間との関係を語ろうとすると、人は必ずといっていいほどディストピア的な不安を抱くようだ。例えば、ロボットに仕事を奪われるのではないかだとか、オンラインで行われる顔認証にプライヴァシーは侵され、自律走行車が普及すれば人道的な運転も不可能になるのではといったところだ。

そして、この不安に対して、AIの進化を推し進めてきたテックジャイアントもまた、対応が必要だと考えているらしい。

Partnership on AIは、AIの目的や成果について広い対話を促進すべく発足したコンソーシアムだ。フェイスブックでAI部門のディレクターを務めるヤン・ルカンによれば、この団体は次の3つ方針のもとで運営されるという。

    AIを構築する人々の間のコミュニケーションを促進すること学会や市民から出される意見をつないでいくことAIの進歩に関して一般に情報を提供すること

これは万人に開かれた組織だが、同時に、組織に属していようとも、AIの非倫理的な利用を進めようとしても、組織がその行為を止められるわけではないということも意味する。Partnership on AIの目的は、情報の収集と共有と、最良の実践とは何かを確立することにフォーカスをあてるものなのだ。

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