CBS MarketWatchによると、米経済の先行き懸念を反映して、4月の米ヘッジファンド運用実績は、約3年ぶりの最低の成績となった。これは、400人以上のファンドマネジャーの投資成績を集計して作成したCSFBトレモント・ヘッジファンド・インデックスが、4月は前月比1.04%低下となり、前月比1%以上の低下は2002年7月の同1.35%低下以来。

  投資コンサルタントのヴァン・ヘッジファンド・アドバイザーズ・インターナショナルのジョージ・ヴァン会長は、「4月はヘッジファンドにとって難しい1ヵ月だった。我々が報告を受けたファンドマネジャーのうち、黒字を出せたのは全体の3分の1だった」と語った。ヴァン・グローバル・ヘッジファンド・インデックスの4月実績は前月比1.4%減だった。特に落ち込んだのは転換社債のヘッジファンドで、CSFBトレモントによると平均で5.76%、ヴァンの調べでは平均3.8%の下落となった。ヴァン氏は「この転換社債ヘッジファンドを手がけた担当者は、1995年1月以降最悪の損失を経験した」としている。

  格付け大手スタンダード&プアーズが今月始め、自動車最大手GM(ゼネラルモーターズ)の信用格付けをジャンク債に引き下げて以来、ヘッジファンドの運用実績と損失が注目を集めていた。 【了】