子どもの性格形成に悪影響!?親のNG行動とは?

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子どもの性格形成には、「遺伝」と「生活環境」の両方が大きく関わっていると言われています。心理学の研究結果によると、性格形成の核ともなる“気質”は遺伝によるものが多いとか。一方、親との関係を含めた生活環境の影響を受けながら、その“気質”を包み込むように性格は形成されていくそうです。
つまり、親との関係や家庭環境などにより、子どもの性格は大きく変わってしまうということ。アナタは子どもの性格形成に悪影響を及ぼす「NG行動」をとっていませんか?

誰かと比べる→劣等感を持つ子になる

日常の中で、兄弟同士、あるいは子どもの友達、近所の子、親戚の子など、他の子どもと自分の子どもを比べるような発言をすることはありませんか?
親なら当然、「お兄ちゃんはもっとしっかりしてたのに、どうして弟は1人で何もできないのかしら?」など、無意識のうちに比べてしまうものですよね。けれど、それを子どもに言ってしまうと、劣等感を持つ子どもになってしまうので注意しましょう。
批判的な内容は子どもの心を傷つけ、自信が持てなくなるばかりか、妬みやすい性格になってしまいます。思うところがあっても、親はそれを心の中に秘めておいた方がいいでしょう。

過保護→自己中心的な子になる

「子どもに対して過保護になるのは子どものためにならない」とよく言われますが、親が過保護になるとどのような悪影響があるのでしょう?
実は過保護には、世話を焼きすぎる「支配的な過保護」と、子どもの言いなりになる「服従的な過保護」があります。何にでも首を突っ込んで世話を焼く「支配的な過保護」を受けた子どもは“自発的に考える力”が養われず、「服従的な過保護」の場合は“我慢ができない子”になってしまいます。
どちらにしても自立心の芽生えを妨げて精神的に成長できず、自己中心的な考え方ばかりするようになってしまうでしょう。
親の最大の役目は、子どもを独り立ちさせること。何でもしてあげるのは愛情ではありません。本当に必要なときにだけ、手を貸すようにしたいものです。

結果オンリー→努力しない子になる

結果は日頃の努力の成果ですから、もちろん大切です。しかし、結果しか見ないで評価するのは危険です。
なぜなら結果が良くても悪くても、その結果だけで子どもを評価すれば、子どもは“努力の大切さ”がわからなくなってしまうからです。当然、テストや発表会など日々の努力の結果を褒めることは多々あることですが、そんなときには良い結果につながった“過程”を褒めてあげるようにしましょう。
例えば、「すごいね!100点とったんだ!いつも頑張ってたからだね!」などと褒めてあげるといいですよ。「100点!やっぱり頭がいい子なのね!」など、結果オンリーの褒め方はオススメできません。

支配的→神経質な子になる

「子どもは親の言うことを聞くもの」と考える上から目線の支配的な態度は、子どもを萎縮させるだけでなく、必要以上に神経質な性格が形成されてしまう恐れがあります。
「これをしなさい!」「それはしてはいけない!」と子どもをコントロールするばかりか、悪い結果が出たときに「言う通りにしないからダメなんだ!」と子どものせいにするのは最悪。子どもはどうして悪い結果になったのか理解することができず、常に細かいことを気にするようになってしまうでしょう。
どんな小さな子でも人格を持つ1人の人間。親は子どもを支配するのではなく、良い方向へ導くようにしてあげたいものです。

気分屋→人の顔色をうかがう子になる

親が気分屋だとその時々で親の意見が変わってしまうので、子どもはどのように行動すればいいのかわからなくなってしまいます。その結果、「今は大丈夫かな?」「何だかわからないけど怒ってるみたいだな」と、親の顔色をうかがう子になっていきます。
このような癖がつけば、家庭以外の場でも常に人の顔色をうかがうようになり、自発的な行動ができない消極的な性格になってしまうでしょう。
気分の浮き沈みはなかなか自分でコントロールできないものですが、子どもが困惑しないように、コロコロと態度や意見を変えないよう、心がけてみてくださいね。

子どもの性格形成に悪影響を及ぼす親のNG行動をご紹介しましたが、心当たりのあるものはありましたか?
親だって感情を持つ人間ですから、ストレスなどから子どもに八つ当たりしてしまうようなこともあるかもしれません。そんなときには、親の行動1つ1つが子どもの性格形成に大きく影響していることを思い出してみてください。

<プロフィール>
ナツキレイ
フリーライター/日本語家庭教師
タイ在住を経てオーストラリアへ。現在はオーストラリアの田舎で日本語を教える傍ら、ライターとしても活動。政治・経済・教育などの分野から、子育て・旅行・セレブ情報など生活や趣味の分野まで幅広いジャンルで執筆中。定期的に英語のニュース・雑誌サイトの記事を翻訳してリライトも行う。日本生まれ海外育ちの2児の母。

写真© Konstantin Yuganov - Fotolia.com
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